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ともにつくるケアノート— あなたらしさを支える訪問看護のかたち —

別表7疾患とは?訪問看護を医療保険で制限なく使える仕組みと対象疾患一覧

「主治医から別表7の疾患だと言われたけれど、訪問看護の制度がどう変わるのかわからない」という方・ご家族に向けて、この記事で正確に解説します。結論から言えば、別表7に掲げる疾患等に該当する場合、通常は週3日までとされる医療保険の訪問看護の回数制限が撤廃され、週4日以上・複数回・複数ステーションの利用が可能になります

参考:厚生労働省「特掲診療料の施設基準等」別表第7(疾病等の一覧)

「別表7」の正式名称は「特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」別表第7に掲げる疾病等です。この記事では、対象疾患の一覧・回数制限が外れる仕組み・特別訪問看護指示書との違い・宮崎市での利用方法を、OUR(アワー)訪問看護ステーションが解説します。

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別表7とは:なぜ訪問回数の制限が外れるのか

通常の医療保険訪問看護の制限

65歳以上で介護保険の認定を受けている方の場合、訪問看護は原則として介護保険が優先されます。介護保険では訪問看護はケアプランに組み込まれ、回数はケアマネジャーとの調整で決まります。

介護保険を使わない場合(40歳未満、または医療保険のみ)の通常の医療保険での訪問看護は:

  • 週3日まで(原則)
  • 1日1回まで
  • 1ステーションのみ

という制限があります。

別表7疾患では制限が完全に撤廃される

以下の「別表第7に掲げる疾病等」に該当する方は、医療保険での訪問看護において回数制限が撤廃されます。

通常の医療保険訪問看護別表7該当者
週3日まで週4日以上可・制限なし
1ステーションのみ複数ステーション同時利用可
1日1回まで1日複数回可

これは疾患の重症度によって変わるものではなく、「別表7に掲げる疾患の診断を受けている」という事実だけで適用されます。

なお、介護保険認定を受けている方でも、別表7疾患の場合は医療保険が優先適用されます(介護保険ではなく医療保険で訪問看護を利用することになります)。

参考:厚生労働省「訪問看護療養費に係る指定訪問看護の費用の額の算定方法」

別表7に掲げる疾病等の一覧

厚生労働大臣告示「特掲診療料の施設基準等」別表第7に掲げる疾病等は以下のとおりです(2025年時点)。

No.疾患・状態備考
1末期の悪性腫瘍がんの終末期
2多発性硬化症
3重症筋無力症
4スモン
5筋萎縮性側索硬化症(ALS)
6脊髄小脳変性症
7ハンチントン病
8進行性筋ジストロフィー症
9パーキンソン病関連疾患進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、パーキンソン病※
10多系統萎縮症線条体黒質変性症、オリーブ橋小脳萎縮症、シャイ・ドレーガー症候群
11プリオン病
12亜急性硬化性全脳炎
13ライソゾーム病
14副腎白質ジストロフィー
15脊髄性筋萎縮症
16球脊髄性筋萎縮症
17慢性炎症性脱髄性多発神経炎
18後天性免疫不全症候群(AIDS/HIV)
19頸髄損傷
20人工呼吸器を使用している状態疾患名ではなく「状態」で判定

※パーキンソン病の条件:「ホーエン・ヤール重症度分類ステージ3以上、かつ生活機能障害度がⅡ度またはⅢ度」が適用条件です。パーキンソン病の診断があるだけでは別表7は適用されません。重症度の確認が必要です。

この一覧は告示によって規定されており、診断名や重症度の条件について詳細は主治医に確認してください。

別表7に含まれない疾患への特例:特別訪問看護指示書

特別訪問看護指示書の仕組み

心不全・褥瘡・COPD・脳卒中後遺症など、別表7に掲げられていない疾患の方でも、急性増悪・退院後・終末期などの状態では、一時的に頻回な訪問看護が必要になることがあります。

このような場合に使えるのが「特別訪問看護指示書」です。

項目内容
発行者主治医
有効期間最長14日間
発行回数月1回(ただし気管カニューレ使用・真皮を超える褥瘡のある場合は月2回)
効果14日間に限り週の訪問回数制限が撤廃

「退院後すぐ」「状態が急に悪化した」「処置が頻回に必要な時期」に主治医に相談することで、通常の制限を超えた訪問が可能になります。

別表7と特別訪問看護指示書の違い

別表7特別訪問看護指示書
対象特定疾患の診断を受けている方すべての疾患の方(急性増悪時等)
期間療養期間全体にわたって継続最長14日間の一時的な特例
条件疾患名(重症度条件あり)急性増悪・退院後・終末期等
発行通常の訪問看護指示書に記載別途「特別訪問看護指示書」を発行

別表7疾患と機能強化型訪問看護の関係

別表7疾患の多くは、人工呼吸器・気管切開・胃瘻・喀痰吸引などの高度医療処置が必要な重症者です。これらの方への訪問看護を適切に提供できる事業所かどうかを判断する目安のひとつが、機能強化型訪問看護管理療養費の届出状況です。

機能強化型の届出事業所は、以下のような体制を整えていることが算定要件となっています。

  • 別表7・別表8(特別管理加算対象)の利用者を一定数以上受け入れていること
  • 24時間対応・複数名体制
  • 退院前カンファレンスへの定期的な参加

「訪問看護ステーションを選ぶとき、重症の難病に対応できるか確認したい」という場合、機能強化型の届出があることが一つの指標になります。

別表7疾患ごとの在宅療養のポイント

ALS(筋萎縮性側索硬化症)

呼吸管理・栄養管理(胃瘻)・コミュニケーション支援の三本柱が在宅療養の核心です。進行に伴って必要な支援が増えるため、早期からの訪問看護との関係構築が特に重要です。詳細は「ALS(筋萎縮性側索硬化症)の在宅療養と訪問看護の役割」をご覧ください。

パーキンソン病関連疾患

パーキンソン病はホーエン・ヤールステージ3以上かつ生活機能障害度ⅡまたはⅢの場合に別表7が適用されます。服薬の複雑さ(「オフ時間」の管理)・転倒予防・リハビリテーションの継続が在宅療養の中心です。詳細は「パーキンソン病関連疾患の在宅療養と訪問看護」をご覧ください。

末期の悪性腫瘍(がん)

痛みの管理(オピオイド)・呼吸困難・倦怠感への対応・家族支援・在宅看取りの準備が訪問看護の中心です。がんの在宅療養については「がん患者が訪問看護を使うメリットと導入すべきタイミング」もあわせてご覧ください。

人工呼吸器を使用している状態

疾患名ではなく「人工呼吸器を使用しているという状態」で別表7が適用されます。ALS・筋ジストロフィー・頸髄損傷など、疾患を問わず人工呼吸器使用中の方すべてが対象です。詳細は「人工呼吸器をつけたまま自宅に帰れる?在宅での管理と訪問看護の役割」をご覧ください。

宮崎市での別表7疾患への対応|OURの体制

対応できる主な疾患・処置

OURでは、以下の別表7疾患・高度医療処置に対応した在宅訪問看護を提供しています。

疾患・状態対応の内容
ALS・筋ジストロフィー呼吸管理・吸引・胃瘻管理・コミュニケーション支援
パーキンソン病関連服薬管理・転倒予防・PT/OTとの連携リハビリ
脊髄小脳変性症・多系統萎縮症バランス訓練・嚥下支援・呼吸管理
末期がん疼痛管理(オピオイド)・緩和ケア・在宅看取り支援
頸髄損傷人工呼吸器管理・体位管理・褥瘡予防・自律神経症状管理
人工呼吸器使用中の方回路管理・吸引・緊急時対応・家族指導

OURには、神経疾患・難病を専門とする医療機関や難病病棟での勤務経験を持つ看護師が在籍しており、理学療法士・作業療法士も在籍しています。多職種が連携しながら、それぞれの疾患に応じた在宅ケアを組み立てます。

退院前からの連携対応

別表7疾患の患者さんが退院して在宅療養を始める際、退院前のカンファレンス(入退院調整会議)への参加が非常に重要です。病院での処置内容・家族の介護力・住環境・緊急時の方針を事前に共有することで、在宅移行後の混乱を最小化できます。

OURでは宮崎市内の病院・訪問診療医との退院前カンファレンスへの参加実績があります。「入院中だが退院後の相談がしたい」という段階でのご連絡も歓迎します。

よくある質問(FAQ)

Q1. 別表7疾患の診断を受けていますが、介護保険も持っています。どちらを使いますか?

別表7に掲げる疾患の場合は、介護保険の認定を受けていても医療保険が優先適用されます。医療保険での訪問看護となるため、週3日制限は外れます。ただし、訪問リハビリ(理学療法士・作業療法士による訪問)については、医療保険と介護保険の選択が可能な場合があります。詳細は主治医・ケアマネジャーに確認してください。

Q2. パーキンソン病の診断はありますが、別表7に該当するか確認したい。

パーキンソン病は「ホーエン・ヤール分類ステージ3以上、かつ生活機能障害度がⅡ度またはⅢ度」という重症度条件を満たす場合に別表7が適用されます。ステージや生活機能障害度は主治医が判断します。「自分は該当するか」は主治医に直接確認してください。

Q3. 別表7疾患ですが、今はまだ状態が軽い。今から訪問看護を使う必要はありますか?

早めに訪問看護師と関わっておくことには大きなメリットがあります。信頼関係の構築・生活環境の把握・リスクの早期発見・本人・家族との連携体制づくりができます。「状態が悪化してから連絡する」より「安定しているうちから関わっておく」ほうが、長期的に見て在宅生活の安定につながります。

Q4. 複数の訪問看護ステーションを使えると聞きましたが、なぜですか?

別表7疾患の場合、1日の中で午前・午後に2回の訪問が必要になるケースや、専門性の異なるステーション(精神科特化、リハビリ特化など)を組み合わせたいケースがあります。複数ステーションの利用可能という制度はそのためのものです。実際に複数を利用するかは、ケアの必要性と主治医の判断で決まります。

Q5. 特別訪問看護指示書は誰でも申請できますか?

患者さんやご家族からの申請ではなく、主治医が発行するものです。「急性増悪している」「退院後すぐで状態が不安定」「終末期に近い」などの状況の場合、主治医に「特別訪問看護指示書が必要ではないか」と相談することができます。訪問看護師から主治医に状況を報告・提案することも可能です。

Q6. 宮崎市で別表7疾患の訪問看護を依頼したい。手続きはどうすればいいですか?

まずOURに直接ご連絡ください。「指示書がまだない」「どんな疾患かわからない」という段階でも構いません。主治医との連絡調整・必要な書類の説明・訪問開始までの手順をOURがサポートします。

まとめ

別表7に掲げる疾患等に該当する場合、医療保険での訪問看護は週の回数制限が撤廃され、必要な頻度での在宅ケアが可能になります。一方で別表7に含まれない疾患でも、急性増悪時には特別訪問看護指示書を使うことで一時的に頻回訪問が可能です。制度を正しく理解し、必要なタイミングで適切な体制を組み立てることが、安定した在宅療養の基盤になります。

宮崎市での難病・重症者の在宅訪問看護について、OURにご相談ください。

この記事を監修した人

OUR
TEAM

OUR訪問看護ステーション

看護・リハビリチーム

看護師7名・理学療法士1名・作業療法士3名 / 宮崎市

宮崎市を中心に24時間・365日の訪問看護を提供。在宅透析・人工呼吸器・CV管理などの高度医療処置から生活期リハビリまで対応。「あなたらしさをともにつくる」を理念に、認定作業療法士・中田富久が代表を務め、医師・ケアマネジャーと連携し利用者一人ひとりの在宅生活を支援している。帝人ファーマ「みんなの訪問看護アワード2026」大賞受賞。

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