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ともにつくるケアノート— あなたらしさを支える訪問看護のかたち —

訪問看護の加算一覧(2024年改定対応)。算定条件とケアマネが知っておくべき要点

訪問看護には基本報酬のほかに、利用者の状態や体制要件に応じて算定できる「加算」が多数あります。ケアマネジャー・退院支援担当者・在宅医が「どの加算がつくか」を知っておくことで、訪問看護ステーションの機能をより正確に活用できます。

このコラムでは、2024年(令和6年)の診療報酬・介護報酬改定に対応した訪問看護の加算一覧と算定条件をまとめます。介護保険・医療保険それぞれの体系で整理しています。

> 注意: 加算の算定額・要件は改定のたびに変更になります。実際の算定にあたっては必ず最新の告示・通知をご確認ください。

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まず押さえる:訪問看護には介護保険と医療保険の2つの体系がある

訪問看護の報酬体系は「介護保険」と「医療保険」で異なります。どちらを使うかは利用者の状態・年齢・疾患によって決まります。

保険主な対象報酬の算定単位
介護保険要介護・要支援認定を受けた65歳以上(一部40〜64歳)「単位」で算定(1単位≒10円)
医療保険医師から訪問看護指示書が発行された方(年齢問わず)。特に厚生労働大臣が定める疾病等(別表7)や特別訪問看護指示書対象者は医療保険優先「点」で算定(1点=10円)

原則として65歳以上の要介護者は介護保険が優先されます。ただし、がん末期・難病・精神科疾患・特別訪問看護指示書対象など一定の条件では医療保険が適用されます。詳しくは「訪問看護の料金はいくら?医療保険・介護保険別の費用と自己負担の目安」をご覧ください。


介護保険:訪問看護の加算一覧(令和6年度改定対応)

介護保険の訪問看護は「訪問看護ステーション」と「病院・診療所」で報酬体系が異なりますが、ここでは訪問看護ステーションの加算を中心に解説します。

利用者の状態に応じた加算

加算名算定の概要ポイント
特別管理加算(Ⅰ)特定の処置が必要な利用者(在宅中心静脈栄養・人工呼吸器・気管切開・褥瘡ステージⅢ以上 等)月1回算定。処置の内容により区分Ⅰ・Ⅱがある
特別管理加算(Ⅱ)点滴注射・留置カテーテル・在宅酸素・ドレーン管理 等月1回算定
ターミナルケア加算利用者が死亡した月に算定。在宅または特養等で死亡した場合死亡前14日以内に2回以上の訪問・ターミナルケア提供が必要
緊急時訪問看護加算24時間連絡体制を整備し、緊急時に随時訪問できる体制をとる月1回算定。利用者・家族との間で24時間対応について合意が必要

体制に関する加算(事業所要件あり)

加算名算定の概要主な要件
看護体制強化加算(Ⅰ)重症者の受け入れ・ターミナルケア・緊急訪問の実績がある事業所直近12か月の実績(ターミナルケア5件以上・緊急訪問10件以上 等)
看護体制強化加算(Ⅱ)Ⅰより要件が緩い体制加算直近12か月の実績(ターミナルケア3件以上 等)
専門管理加算専門の研修を修了した看護師(緩和ケア・褥瘡管理・人工肛門・排泄ケア等)が計画的に管理令和6年改定で対象が拡大。認定看護師・専門看護師等が計画的に関与
サービス提供体制強化加算勤続年数・研修修了者の割合等の要件を満たす体制勤続7年以上の職員が一定割合など
訪問看護ベースアップ等支援加算令和6年改定で新設。賃金改善のための加算職員の賃金改善計画の策定・実施が要件

訪問内容・連携に関する加算

加算名算定の概要ポイント
初回加算新規利用者への初回訪問退院・退所直後の利用開始時も対象
退院時共同指導加算入院中の患者が退院するにあたり、病院のスタッフと共同で指導を行った場合月1回(特別管理加算対象者は2回)算定
複数名訪問看護加算看護師等が2名で訪問した場合暴力リスク・医療処置の必要性など算定要件あり
長時間訪問看護加算90分を超える訪問特別管理加算対象者・精神科重症者等が対象

医療保険:訪問看護の加算・加算的報酬一覧

医療保険の訪問看護は「訪問看護療養費」として算定します。介護保険の「加算」に相当するものは「加算」や「加算的報酬」として組み込まれています。

訪問時間・人数・時間帯に関する加算

加算名算定の概要
長時間訪問看護加算90分超の訪問(週1回。特定の疾患・状態に限る)
複数名訪問看護加算2名同時訪問
夜間・早朝訪問看護加算18時〜22時または6時〜8時の訪問
深夜訪問看護加算22時〜6時の訪問
緊急訪問看護加算計画外の緊急訪問

処置・状態に関する加算

加算名算定の概要
特別管理加算在宅中心静脈栄養・人工呼吸器・褥瘡・ドレーン管理等(介護保険と概ね同様の対象)
ターミナルケア療養費在宅での看取り対応(死亡前14日以内に2日以上の訪問)
専門管理加算専門研修修了看護師による計画的管理(令和6年改定で要件整理)

連携・指導に関する加算

加算名算定の概要
退院支援指導加算入院中の患者への退院前指導
在宅患者連携指導加算医師・薬剤師・療法士等と情報共有の上で在宅療養計画を作成
在宅患者緊急時等カンファレンス加算急変時に医師等と緊急カンファレンスを実施
訪問看護情報提供療養費市区町村・学校等へ情報を提供した場合

ケアマネジャーが知っておくべき3つのポイント

① 「特別管理が必要かどうか」の確認を早めに

特別管理加算の対象となる処置(中心静脈栄養・気管切開・人工呼吸器・留置カテーテル・褥瘡ステージⅢ以上等)がある利用者には、退院前から訪問看護との連携を始めることで、加算算定の漏れと在宅移行のリスクを同時に防げます。

退院時共同指導の場を設けることで、病院側との情報連携と加算算定の両方が実現します。

② ターミナルケア加算は「死亡した月」に算定される

ターミナルケア加算は死亡月の算定です。利用者が看取り期に入ったと判断したら、早めに訪問看護ステーションと目標を共有してください。訪問頻度・連絡体制・看取り方針の確認が必要です。

③ 24時間対応体制の有無を紹介前に確認する

緊急時訪問看護加算・看護体制強化加算を算定している事業所は、24時間対応体制が整備されています。夜間・休日の急変対応が見込まれる利用者には、この体制を持つ事業所への依頼が安心です。OURは24時間・365日のオンコール対応を実施しています。


OURが算定できる主な加算

OUR訪問看護ステーションが対応している主な加算を紹介します(詳細はお問い合わせください)。

加算OURの対応
緊急時訪問看護加算24時間365日オンコール対応のため算定可
特別管理加算(Ⅰ・Ⅱ)在宅透析・人工呼吸器・CV・ポート管理等に対応
ターミナルケア加算在宅看取り対応実績あり
精神科訪問看護精神保健研修修了・精神科経験看護師在籍
専門管理加算緩和ケア・褥瘡管理等の専門研修修了スタッフが対応
退院時共同指導加算入院中のカンファレンス参加・退院前訪問に対応
複数名訪問看護加算必要に応じて2名訪問が可能

よくある質問

介護保険と医療保険で訪問看護を同じ月に使えますか?

基本的に同月に両方を併用することはできません(どちらかの保険が適用されます)。ただし、同月内に医療保険対象の疾病等(別表7)が生じた場合や特別訪問看護指示書が発行された場合など、例外的に医療保険へ切り替わるケースがあります。

加算は誰が判断して算定するのですか?

加算の算定要件を満たしているかどうかは訪問看護事業所が判断し、国保連・社会保険診療報酬支払基金への請求時に算定します。ケアマネジャーはサービス担当者会議や計画書において加算の適用状況を把握しておくと、利用者・家族への説明がスムーズになります。

医療保険の訪問看護に回数制限はありますか?

医療保険の訪問看護は原則週3日・1日1回が上限です。ただし、特別訪問看護指示書が発行された場合は週4日以上・複数回訪問が可能になります。別表7疾患(がん末期・難病等)の利用者は回数制限なしで訪問できます。

退院直後に訪問看護を開始するには何が必要ですか?

主治医からの訪問看護指示書(または退院時訪問看護指示書)が必要です。退院前カンファレンスで訪問看護ステーションを決め、退院当日または翌日から開始できるよう手配することをお勧めします。OURへの退院前の連絡・調整は早ければ早いほど準備が整います。


よくある質問

処遇改善加算を受け取るには何か手続きが必要ですか?

利用者側の手続きは不要です。処遇改善加算はステーションが算定し、給付の一部として自動的に反映されます。ただし算定額は訪問看護費に上乗せされるため、明細書で「処遇改善加算」の項目を確認できます。

OURでは処遇改善加算のお金はどのように使われていますか?

訪問看護師・PT・OT・事務スタッフの賃金改善に充てています。具体的には基本給の引き上げ・手当の新設・研修費用への補助などに活用しています。スタッフの定着・育成に投資することで、利用者へのケアの質向上につながると考えています。

処遇改善加算がないステーションとあるステーションで何が違いますか?

加算を算定しているステーションは、職員賃金改善・研修体制・職場環境整備の要件を満たしていることを都道府県に届け出ています。つまり、加算ありのステーションはスタッフの待遇・職場環境に積極的に取り組んでいる証明とも言えます。長期的に質の高いスタッフが定着しやすい環境があります。

処遇改善加算が変わると自己負担額も変わりますか?

加算率が変更されると訪問看護費の総額が変わるため、自己負担額(1〜3割)も若干変動します。ただし変動幅はわずかです。制度改正があった際はOURから事前にご説明します。

ベースアップ等支援加算とはどういう意味ですか?

2022年の介護報酬改定で新設された加算で、介護・障害福祉職員のベースアップ(基本給の底上げ)を目的としたものです。訪問看護では「訪問看護処遇改善加算」の中に統合・整理されています。スタッフの賃金底上げを制度として担保するための仕組みです。

処遇改善加算が改正されたとき、OURは対応してくれますか?

はい。制度改正時は内容を確認し、必要な届出・書類整備を行ったうえで速やかに対応します。利用者の皆様には明細書の変更点についてご説明します。不明点があればいつでもご相談ください。

まとめ

  • 訪問看護の加算は介護保険・医療保険で体系が異なる。利用者の状態・保険区分を確認したうえで算定を検討する
  • 特別管理加算・ターミナルケア加算・緊急時訪問看護加算・看護体制強化加算が主要加算
  • 令和6年改定で専門管理加算の拡充・ベースアップ等支援加算が新設された
  • ケアマネジャーが加算の仕組みを知ることで、利用者に合った訪問看護ステーションの選択・連携がスムーズになる
  • 今日できる一歩:「この利用者に特別管理加算は対象か?」「24時間対応が必要か?」を確認してから訪問看護ステーションに連絡すると話が早くなります。OURへのご相談はお電話(0985-77-8266)またはお問い合わせフォームから。

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参考文献一覧

  • 令和6年度診療報酬改定について(厚生労働省)— https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000188411_00045.html
  • 令和6年度介護報酬改定について(厚生労働省)— https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_38790.html

この記事を監修した人

OUR
TEAM

OUR訪問看護ステーション

看護・リハビリチーム

看護師7名・理学療法士1名・作業療法士3名 / 宮崎市

宮崎市を中心に24時間・365日の訪問看護を提供。在宅透析・人工呼吸器・CV管理などの高度医療処置から生活期リハビリまで対応。「あなたらしさをともにつくる」を理念に、認定作業療法士・中田富久が代表を務め、医師・ケアマネジャーと連携し利用者一人ひとりの在宅生活を支援している。帝人ファーマ「みんなの訪問看護アワード2026」大賞受賞。