
「少し歩くだけで息が切れる」「酸素の機械をつけているが、正しく使えているか不安」「急に呼吸が苦しくなったとき、どうすればいいかわからない」COPD(慢性閉塞性肺疾患)や在宅酸素療法(HOT)を行っている方・ご家族から、こうした不安をよく聞きます。
在宅酸素療法は適切に使えば外出も可能で、日常生活の質を大きく改善できます。訪問看護師が定期的にサポートすることで、息苦しさの悪化を防ぎ、急性増悪による救急搬送を減らせます。この記事では、COPDと在宅酸素療法の基本から、訪問看護師が行うケアの内容・緊急時の対応まで、宮崎市のOUR(アワー)訪問看護ステーションが詳しく解説します。
宮崎市全域、国富町、高岡町、綾町対応
“あなたらしい”在宅生活を、24時間・365日サポートします
☎ 0985-77-8266受付時間:9時〜17時
COPDと在宅酸素療法(HOT)について知っておくべきこと
COPDとはどんな病気か
COPD(慢性閉塞性肺疾患)は、主に長年の喫煙によって肺の気道・肺胞が徐々に壊れ、呼吸が困難になる進行性の病気です。日本では40歳以上の約8.6%(推計530万人)が罹患していると言われていますが、そのうち医療機関を受診しているのは22万人程度にとどまり、「知らないうちにCOPDが進んでいた」というケースが非常に多い疾患です。
※肺胞:肺胞は直径約300μm(1μmは0.001㎜)で、約3億個存在し、肺胞を広げた総表面積は約70㎡に達すると言われています。肺胞壁は、主にI型(ガス交換を行う)とII型(肺胞表面を滑らかにする物質を分泌する)の肺胞上皮細胞で覆われています。(参照:小林製薬株式会社)
在宅酸素療法(HOT)とは
血液中の酸素が不足する「低酸素血症」が慢性的に続く場合、自宅に酸素濃縮器を設置し、1日15時間以上(就寝中を含む)酸素を吸入することで、生命予後・運動能力・生活の質を改善する治療法です。日本全国で約17万人が在宅酸素療法を受けており、COPD以外にも肺線維症・肺高血圧症・心不全などが適応となります。
参照:慶應義塾大学病院、NPO法人 日本呼吸器障害者情報センター
COPDは「別表7疾患」:医療保険が優先
COPDは厚生労働省が定める「別表7疾患(訪問看護療養費における医療保険優先疾患)」には含まれませんが、在宅酸素療法の適応となるほど重症の場合は、医師の判断で医療保険での訪問看護が適用されることがあります。また、特別訪問看護指示書が発行される急性増悪時には週4日以上の訪問も可能です。保険適用の詳細は主治医とOURにご相談ください。別表7疾患については訪問看護の「別表7」とは?医療保険が優先される疾患一覧をわかりやすく解説のコラムでも詳しく説明しています。
訪問看護師が行うCOPD・HOTケアの具体的な内容
呼吸状態の観察・SpO2(酸素飽和度)の確認
訪問のたびに呼吸数・呼吸の深さ・SpO2・呼吸音(聴診器で肺雑音を確認)・口唇・爪の色(チアノーゼ)を確認します。SpO2が安静時90%を下回る場合や、労作時(歩行・トイレ)に大きく低下する場合は、酸素流量の調整や主治医への連絡が必要なサインです。
酸素機器の正しい使い方の確認・指導
酸素濃縮器・液体酸素・携帯用酸素ボンベの使い方を定期的に確認します。「流量のつまみを自己判断で変えていた」「チューブが折れ曲がったまま使っていた」「加湿水を入れ忘れていた」といった誤りは意外と多く、訪問のたびに確認することが重要です。外出用ボンベの使い方・充填方法・残量の確認方法も指導します。
呼吸リハビリテーション:息苦しさと上手につきあう
COPDでは適切な呼吸法(口すぼめ呼吸・腹式呼吸)と運動療法が症状を改善します。「怖くて動けない」という方も多いですが、適切な活動量を保つことが体力の維持につながります。OURのPT(理学療法士)・OT(作業療法士)が、呼吸法の練習・歩行訓練・日常動作の省エネ化(エネルギーを無駄遣いしない動き方)を指導します。
急性増悪の早期発見と緊急対応
COPDの急性増悪(感染・気候の変化などで急に呼吸が悪化する状態)は、重症化すると入院が必要になります。「痰の色が黄色・緑色になった」「いつもより息が苦しい」「SpO2がいつもより5%以上下がっている」——これらのサインを早期に発見し、主治医への連絡・緊急受診の判断をサポートします。OURは24時間・365日体制で夜間の相談にも対応しています。
宮崎市全域、国富町、高岡町、綾町対応
“あなたらしい”在宅生活を、24時間・365日サポートします
☎ 0985-77-8266受付時間:9時〜17時
在宅酸素療法中の日常生活の注意点
火気厳禁:酸素は燃えやすい
酸素の使用中は酸素濃度が上がるため、たばこ・コンロ・ストーブなど火気に近づけることは厳禁です。酸素使用中に火がつくと、服や周囲が急速に燃え広がります。「酸素を使用している部屋でのガスコンロ使用」「自分や家族が酸素使用中にたばこを吸う」ことは絶対に避けてください。
外出・旅行も可能:携帯酸素の準備
携帯用酸素ボンベを使うことで外出・旅行も可能です。電車・飛行機での移動も、事前に航空会社や交通機関に申請することで対応できます。外出先での酸素ボンベの残量管理・補充の手配を事前に計画することが重要です。「酸素があるから出かけられない」と引きこもりになると、体力が急速に低下するため、積極的な外出を支援します。
宮崎市のOURがCOPD・HOTケアで大切にしていること
呼吸器専門医・主治医との密な連携
COPDの管理には呼吸器専門医・主治医との密な連携が欠かせません。OURでは訪問のたびの観察内容を報告書にまとめ、定期的に主治医に送付します。「先生に診てもらう前に、訪問看護師から最近の状態を伝えてくれる」ことで、外来受診の効率が上がり、適切な治療調整が可能になります。
ご家族も含めた「息苦しさへの対処力」を高める
「急に息が苦しくなったとき、どう対処すればいいか」をご家族も含めて練習しておくことで、パニックを防ぎ、適切な対応ができます。OURでは「こういうときはこうする」という行動基準を視覚化したシートを作り、冷蔵庫などに貼っておくことを勧めています。知識が不安を減らし、在宅での生活を長く続けることにつながります。
よくある質問
在宅酸素療法は一度始めたらやめられませんか?
状態が改善すれば、医師の判断で酸素量を減らしたり、中止できる場合もあります。ただし、自己判断で酸素を止めることは危険です。必ず主治医に相談してから変更してください。
COPDでも訪問看護を利用できますか?どんなことをしてもらえますか?
はい、利用できます。呼吸状態の観察・SpO2確認・酸素機器の使い方指導・呼吸リハビリ・服薬管理・急性増悪時の対応サポートなどを行います。状態によって医療保険・介護保険どちらでも対応可能です。
酸素の流量を自分で変えてもいいですか?
原則として自己判断での変更は避けてください。主治医が処方した流量は、その方の状態に合わせて決められています。「息が苦しいから増やした」という自己調整は、高炭酸ガス血症(CO2が溜まりすぎる状態)を招くリスクがあります。息苦しさが増したと感じたら、まずOURまたは主治医にご連絡ください。
停電のとき、酸素濃縮器が使えなくなったらどうすればいいですか?
酸素濃縮器は電気で動くため、停電時は使用できません。停電に備えて液体酸素や予備ボンベを手元に準備しておくことが重要です。宮崎市では医療機器使用者の停電時支援登録制度がありますので、電力会社への優先連絡登録も合わせて済ませておくことをおすすめします。
宮崎市でCOPD・在宅酸素療法に対応している訪問看護ステーションはありますか?
OUR訪問看護ステーションが対応しています。看護師・理学療法士・作業療法士が連携し、呼吸ケア・リハビリ・緊急対応を24時間体制で提供します。まずはお電話またはフォームからご相談ください。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、医療・介護サービスの利用に関する判断はかかりつけ医やケアマネジャーにご相談ください。
関連記事
この記事を監修した人
TEAM
OUR訪問看護ステーション
看護・リハビリチーム
看護師7名・理学療法士1名・作業療法士3名 / 宮崎市
宮崎市を中心に24時間・365日の訪問看護を提供。在宅透析・人工呼吸器・CV管理などの高度医療処置から生活期リハビリまで対応。「あなたらしさをともにつくる」を理念に、認定作業療法士・中田富久が代表を務め、医師・ケアマネジャーと連携し利用者一人ひとりの在宅生活を支援している。帝人ファーマ「みんなの訪問看護アワード2026」大賞受賞。
まとめ
COPDや在宅酸素療法は、適切な管理と訪問看護のサポートがあれば、自宅で安定した生活を続けることができます。SpO2の定期確認・酸素機器の正しい使い方・呼吸リハビリ・急性増悪の早期対応を通じて、「息苦しさと上手につきあう」在宅生活を支えます。宮崎市でCOPD・在宅酸素療法のサポートをお探しの方は、24時間対応のOUR訪問看護ステーションにお気軽にご相談ください。
宮崎市全域、国富町、高岡町、綾町対応
“あなたらしい”在宅生活を、24時間・365日サポートします
☎ 0985-77-8266受付時間:9時〜17時