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ともにつくるケアノート— あなたらしさを支える訪問看護のかたち —

訪問看護のオンコールは本当にきつい?宮崎市の看護師が語る実態と対策

訪問看護への転職を考える看護師が、最後まで踏み切れない理由のトップが「オンコール」です。

「深夜に何度も呼び出されるのでは」「休日でも緊張が続くのでは」「オンコール中に対応できなかったらどうしよう」——こうした不安は、訪問看護の現実を知らないまま育った誤解と、正直に語ってこなかった業界の問題が重なって生まれています。

この記事では、OUR訪問看護ステーション(宮崎市)の現場から、オンコールの実態を数字と経験で正直にお伝えします。「怖くない」と言うつもりはありません。でも「知れば、判断できる」と思っています。

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訪問看護のオンコールとは何か|仕組みを正確に理解する

オンコール(on-call)とは、勤務時間外に緊急の連絡を受け、対応する体制のことです。訪問看護は24時間・365日、利用者の生活を支える仕事であるため、夜間や休日の急変にも対応できる体制を維持する必要があります。

「当番の日」と「非当番の日」がある

オンコールは当番制です。当番の日だけ電話を持ちます。非当番の日は一切関係ありません。「365日ずっと緊張しっぱなし」というイメージは誤解です。

当番の頻度はステーションのスタッフ数によって変わります。OURでは現在、月4〜6回程度が目安です(スタッフが増えれば減ります)。

「電話を持つ」と「呼び出される」は別

当番の日に必ず呼び出されるわけではありません。電話がまったくかかってこない夜もあります。かかってきても、電話での対応だけで完結するケースが多いです。


実際の「オンコールの夜」はどんな感じか

OURの現場経験から、オンコール当番の夜に実際に起きることを正直に伝えます。

電話がない夜(比較的多い)

当番の携帯を手元に置いて普通に過ごします。緊張はありますが、着信がなければそのまま朝を迎えます。翌日、「昨夜は静かだったね」とチームで話すことも多いです。

電話で解決する夜(一番多いパターン)

「痛みが強くなってきた」「眠れない」「体温が高い」——こうした相談電話を受け、電話口で状態を確認し、対応方法を伝えます。「レスキュー投与してください」「そのまま様子を見ましょう、変化があればまた電話を」という形で解決するケースが多い。

緊急訪問が必要な夜(月に数回)

「呼吸状態が急変した」「家族がパニックになっている」「転倒して動けない」——こうした場合は深夜でも訪問します。緊急訪問は、ステーション全体を通じて月に数回です(全スタッフが当番を回しているので、一人当たりでは月に1回以下のことが多い)。

OURの「一人で判断しなくていい」ルール

当番看護師が「どうすればいい?」と迷ったとき、深夜でも上級スタッフ・代表に電話していいというルールがあります。「迷ったら電話して」は義務ではなく、文化として定着しています。


オンコールで感じる「やりがい」を正直に話します

「オンコールの何がきついか」だけでなく、「オンコールを経験して感じること」も書きます。

「夜中に電話してよかった」と家族に言ってもらえること。「あの夜、看護師さんが来てくれて本当に助かった」という言葉。

病棟では味わえなかった「頼りにされる感覚」 があります。深夜に電話してきた家族の声が、翌朝「ありがとうございました」に変わる。訪問看護のオンコールには、病院勤務では得にくい種類の手応えがあります。

「オンコールがきついから訪問看護はやめた」という看護師もいます。「オンコールがあるから訪問看護を続けている」という看護師もいます。どちらも本当のことです。


オンコールに「慣れる」までの道のり

入職直後から一人でオンコールに入ることはありません。OURでは:

  1. 研修期間:先輩と一緒に訪問・電話対応を経験する
  2. 同行当番:先輩が当番のとき、同席して実際の夜間対応を体験する
  3. バディ当番:自分が当番でも、すぐ連絡できる先輩がバックにいる
  4. 独立当番:自分のペースで一人立ちするタイミングを決める

「自分はまだ一人では無理」と感じているうちは、一人にしません。そこを見誤ると事故につながるから。


オンコールなしで働く選択肢はある?

「オンコールが絶対にできない」という方に対して、正直に伝えます。

訪問看護の夜間対応は、ステーションとして24時間体制を維持する義務があります。オンコール当番を一切しないという選択は、OURでは対応が難しいです。

ただし、頻度・形態の相談はできます。育児中のため月1〜2回に抑えたい、緊急訪問ではなく電話対応のみにしたいという相談には、状況と体制に応じて柔軟に対応します。

「オンコールがあることがわかっているうえで転職したい」という方と一緒に働きたいと、正直に思っています。


OURのオンコールが「安心」と感じてもらえる3つの理由

1. 連絡先が明確で、一人で抱えなくていい

「迷ったら電話して」が文化として定着しています。当番の看護師が一人で全判断をする構造ではありません。深夜に「これどうしよう」と思ったとき、電話できる先輩がいる。それだけで、オンコールの重さは半分になります。

2. 利用者の状態を事前に全員で共有している

OURでは毎朝の情報共有で「今日気をつける利用者」をチームで把握しています。「Aさんは今週呼吸が不安定」「Bさんは家族が疲弊している」という情報が、当番の看護師にも引き継がれます。初めて聞く話への対応より、知っている利用者への対応は大きく違います。

3. 記録・申し送りが充実しているので状況がすぐ把握できる

電子記録にアクセスすれば、その利用者の今週の状態・使用薬剤・緊急時の方針(DNAR等)がすぐ確認できます。「情報がなくて判断できない」状況を減らす仕組みが整っています。


よくある質問

オンコール当番の日は、外出してはいけませんか?

そんなことはありません。「1時間以内に訪問できる範囲にいてほしい」が基本ですが、買い物・食事・子どもの行事参加など、日常生活は普通に過ごせます。長距離の旅行などは、他のスタッフとの調整が必要です。

深夜に呼び出されたとき、車の運転が不安です

夜間の運転に不安がある場合は、入職前に相談してください。担当エリアを自宅から近い範囲に調整したり、緊急時のサポート体制を一緒に考えたりします。安全を最優先にしています。

オンコール手当はいくらですか?

当番1回あたりの手当は支給されます。金額は採用面談でお伝えします。深夜に実際に訪問した場合は、追加の手当が加算されます。

オンコール当番の翌日は休めますか?

深夜に複数回対応があった場合は、翌日の訪問を調整するなど、状況に応じて配慮します。「翌日も普通に働いて当たり前」という文化ではありません。

精神疾患のある利用者への夜間対応が怖いです

OURのスタッフ全員が厚労省の精神保健研修を修了しており、精神科病院経験を持つ看護師も在籍しています。夜間に精神科的な症状への対応が必要な場合の判断・連絡フローは整備されています。また「一人で判断しなくていい」ルールは、精神科対応でも同様です。


まとめ:オンコールを「知ったうえで」選んでほしい

  • 訪問看護のオンコールは当番制。毎夜ではなく、OURは月4〜6回程度
  • 電話だけで解決するケースが最も多い。緊急訪問は月数回(全スタッフ合計)
  • 一人で判断しなくていい。迷ったら上級スタッフに電話できるのが文化
  • オンコールなしは難しいが、頻度・形態は相談可能
  • オンコールを経験することで得られる「頼りにされる手応え」は、病院では味わいにくいもの

今日できる一歩:「オンコールの実態をもっと聞きたい」という段階でも、OURへの電話・問い合わせを歓迎します。正直に全部お伝えします。


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この記事を監修した人

OUR
TEAM

OUR訪問看護ステーション

看護・リハビリチーム

看護師7名・理学療法士1名・作業療法士3名 / 宮崎市

宮崎市を中心に24時間・365日の訪問看護を提供。在宅透析・人工呼吸器・CV管理などの高度医療処置から生活期リハビリまで対応。「あなたらしさをともにつくる」を理念に、認定作業療法士・中田富久が代表を務め、医師・ケアマネジャーと連携し利用者一人ひとりの在宅生活を支援している。帝人ファーマ「みんなの訪問看護アワード2026」大賞受賞。