
「ヘルパーさんにお願いすればいいのか、看護師に来てもらうべきなのか」在宅サービスを初めて検討するとき、この疑問を持つ方はとても多いです。名前が似ていて紛らわしい「訪問看護」と「訪問介護」ですが、担当する職種・できること・使う保険・費用がすべて異なります。
どちらが必要かを間違えると、本当に必要なサポートが受けられないだけでなく、費用の無駄が生じることもあります。また、両方を組み合わせることで在宅療養がより安定するケースも少なくありません。
この記事では、訪問看護と訪問介護の違いを具体的に整理し、どちらを選ぶべきか・両方使うべき場面はどんなときかを解説します。宮崎市で在宅療養を検討している方、ケアマネジャーからの説明が難しかった方にも、わかりやすくお伝えします。
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訪問看護と訪問介護、何が違うのか
まず最も基本的な違いを押さえましょう。「何をしてくれるか」「誰が来るか」「どの保険が使えるか」の3点で整理すると、違いが明確になります。
訪問看護とは
訪問看護は、看護師・保健師・理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)などの医療職が自宅を訪問するサービスです。主治医が作成した「訪問看護指示書」に基づいて行われ、医療行為を含む専門的なケアが中心です。
訪問看護でできることの例:
- バイタル測定(血圧・脈拍・体温・SpO2)と健康状態の観察・記録
- 服薬管理の確認・指導
- 点滴・注射・カテーテル管理などの医療処置
- 褥瘡(床ずれ)の処置・予防ケア
- 人工呼吸器・在宅酸素の管理
- 胃ろう・経管栄養の管理
- 精神科的なサポート(うつ・認知症・精神疾患への対応)
- ターミナルケア・看取り支援
- リハビリテーション(PT・OTによる訪問リハビリ)
- 療養上の相談・指導、家族へのケア指導
使える保険は、医療保険または介護保険(状態・年齢・疾患によって異なる)。費用は自己負担の割合によって変わりますが、医療保険の場合は3割(または1割)負担が基本です。
訪問介護とは
訪問介護は、介護福祉士・ホームヘルパーなどの介護職が自宅を訪問するサービスです。「生活を支える」ことが中心で、日常生活の援助や身体介護が主な内容です。
訪問介護でできることの例:
- 食事の準備・介助
- 入浴介助・清拭(体を拭くケア)
- 排泄介助・おむつ交換
- 更衣介助(着替えのサポート)
- 移乗・移動の介助(ベッド⇔車いすなど)
- 掃除・洗濯・買い物などの生活援助
- 通院時の付き添い
訪問介護は介護保険のみが使えるサービスで、要介護認定を受けていることが条件です(要支援の方は「介護予防訪問介護」という別の枠組みになります)。医療行為(注射・処置など)は行えません。
一目でわかる比較表
| 項目 | 訪問看護 | 訪問介護 |
|---|---|---|
| 主な担当者 | 看護師・保健師・PT・OT・ST | 介護福祉士・ホームヘルパー |
| 主な内容 | 医療処置・健康管理・リハビリ | 日常生活援助・身体介護 |
| 使える保険 | 医療保険 または 介護保険 | 介護保険のみ |
| 医療行為 | できる | できない |
| 主治医の指示書 | 必要 | 不要 |
| 要介護認定 | 不要な場合もある | 原則必要 |
どちらが必要か、ケース別に考える
「訪問看護か訪問介護か」という問いに対して、どちらか一方だけが正解というわけではありません。状態・必要なサポートの内容によって、「訪問看護だけ」「訪問介護だけ」「両方を組み合わせる」の3パターンがあります。
訪問看護が必要なケース
次のような状態・状況にあるときは、訪問看護が適しています。
病気・医療処置の管理が必要なとき
退院後に点滴・注射・カテーテル・創傷処置が必要、人工呼吸器や在宅酸素を使っている、胃ろうからの栄養管理が必要。こうした医療処置は、看護師にしかできません。訪問介護のヘルパーに頼むことはできないため、訪問看護が必須になります。
服薬管理・体調観察が不安なとき
複数の薬を飲んでいて管理が心配、血圧・血糖の変動が気になる、退院後の体調変化を専門家に見てほしい。こうした場合も訪問看護の対象です。看護師が定期的に訪問して観察することで、異変の早期発見と対応が可能になります。
リハビリを自宅で受けたいとき
病院への通院が難しい状態で、歩行・日常動作・嚥下機能のリハビリを続けたい場合は、訪問看護(PT・OT・ST担当)を利用できます。自宅の環境に合わせた訓練が受けられる点は、外来リハビリにはない強みです。
精神疾患・認知症への対応が必要なとき
精神科疾患の在宅管理、認知症の行動・心理症状(BPSD)への対応、服薬の確認・見守りなども訪問看護の範囲です。精神科訪問看護指示書に基づいた対応も可能です。
ターミナル期・看取りを自宅で行うとき
最期の時間を自宅で過ごしたい、在宅での看取りを選択したというケースでは、訪問看護が24時間対応で支える役割を担います。ターミナルケアは、看護師が医療・精神両面からご本人と家族を支える重要な局面です。
訪問介護が必要なケース
次のような状況では、訪問介護が中心的な役割を担います。
日常生活の動作に介助が必要なとき
一人での入浴・食事・排泄が難しい、着替えに介助が必要、移動のサポートが必要——こうした日常生活の介護は、ヘルパーの専門領域です。医療処置は不要だけれども、生活面のサポートが毎日必要というケースは訪問介護が適しています。
家事援助が必要なとき
一人暮らしで掃除・洗濯・買い物が難しくなった、料理ができなくなった——こうした生活援助は訪問介護の対象です。訪問看護師は生活援助を行う立場ではないため、このようなニーズには訪問介護を選びます。
医療処置は不要で、身体介護だけ必要なとき
体の状態は比較的安定しているが、身体機能の低下で日常動作の介護が必要というケースは、訪問介護で十分カバーできます。不要なサービスを入れることは費用の無駄になるため、必要なサービスを見極めることが重要です。
訪問看護と訪問介護を両方使うケース
多くの在宅療養者が、実際には訪問看護と訪問介護の両方を組み合わせて利用しています。「医療管理は看護師に、日常生活の介護はヘルパーに」という役割分担が典型的なパターンです。
例えば次のような組み合わせが考えられます。
- 週3回の訪問看護(バイタル・薬の管理・処置)+週5回の訪問介護(朝の排泄・食事介助、夕方の入浴介助)
- 週2回の訪問リハビリ(PT)+週3回の訪問介護(移動・排泄の介助)
- 月2回の訪問看護(体調管理・服薬確認)+週3回の訪問介護(入浴・家事援助)
組み合わせ方はケアマネジャーが「ケアプラン」として設計し、調整します。「どちらが必要か」だけでなく、「どう組み合わせれば生活全体が安定するか」という視点でサービスを設計することが在宅療養の安心につながります。
宮崎市での訪問看護・訪問介護の利用と、OURに相談するメリット
在宅療養を安定させるには、個別の状態に合わせたサービスの選択と、関係職種の連携がかぎになります。宮崎市での実際の利用の流れと、OURに相談することで得られるメリットをお伝えします。
「訪問看護か訪問介護か」で迷ったら、まずケアマネジャーに相談
サービス選択の起点になるのはケアマネジャー(介護支援専門員)です。ケアマネジャーは、利用者の状態・生活環境・家族の状況・本人の希望を総合的に評価した上で、ケアプランを作成します。
「訪問看護が必要かどうか」「どのサービスを週何回入れるか」「費用の見通しは」といった疑問はすべてケアマネジャーに相談できます。まだケアマネジャーがいない場合は、市区町村の地域包括支援センターに相談することで紹介を受けられます。
ケアマネジャーへの連携については「ケアマネジャーが訪問看護を選ぶポイント。連携しやすい事業所の見分け方」もあわせてご覧ください。
OURは看護師・PT・OTが同一ステーションにいる
OUR訪問看護ステーションには、看護師・理学療法士(PT)・作業療法士(OT)が在籍しており、医療管理とリハビリを一体的に提供できます。
訪問看護ステーションによっては、看護師のみで理学療法士がいない事業所もあります。OURでは「体調管理も、リハビリも、同じステーションに頼める」という点が、利用者と家族にとって窓口が一本化されるメリットになっています。訪問看護でできることの詳細は「訪問看護を初めて使うときの流れ|申し込みから開始まで」をご参照ください。
「訪問介護との連携」を含めて相談できる
OURでは、訪問看護の提供だけでなく、訪問介護事業所との連携調整についても相談に乗ります。「訪問看護は決まったが、ヘルパーはどこに頼めばいいか」「看護師とヘルパーの訪問日程をどう組めばいいか」といった疑問にも、ケアマネジャーと連携しながら対応します。
宮崎市で在宅療養のサービス設計に迷っている方は、まず一度ご相談ください。「今の状態に何が必要か」を一緒に整理し、適切なサービスの組み合わせをご提案できます。
訪問看護の費用・料金の目安について
訪問看護の料金は、使う保険(医療保険・介護保険)・訪問時間・頻度・加算の有無によって変わります。「訪問看護の料金はどのくらいかかるか」については「訪問看護の料金はいくら?医療保険・介護保険別の費用と自己負担の目安を解説」で詳しく解説しています。
介護保険と医療保険の使い分けは複雑に見えますが、ポイントを押さえれば判断しやすくなります。お問い合わせの段階で保険の種類が確定していなくても、状況をお聞かせいただければ目安をお伝えできます。
よくある質問(FAQ)
Q1. 訪問看護は医療保険と介護保険どちらが使えますか?
どちらも使える場合がありますが、どちらが適用されるかは年齢・疾患の種類・要介護認定の有無によって決まります。原則として65歳以上で要介護認定を受けている場合は介護保険が優先されますが、厚生労働大臣が定める特定疾患(ALSや筋ジストロフィーなど)や精神科疾患の場合は医療保険が優先されます。詳しくは主治医・ケアマネジャー、またはOURにご相談ください。
Q2. ヘルパーさんが来ているけど、看護師にも来てもらえますか?
はい、訪問介護と訪問看護は同時に利用できます。ヘルパーが毎日入っていても、看護師が週1〜2回訪問して体調管理・医療処置を担当する、といった組み合わせは一般的です。ケアマネジャーと相談してケアプランを調整することで、両方のサービスを受けられます。
Q3. 訪問看護はいくらかかりますか?
保険の種類・訪問時間・頻度によって異なります。医療保険適用の場合、1回の訪問(30分以上1時間30分未満)の自己負担は1割負担の方で数百円〜1,000円程度が目安です。ただし加算・複数回の訪問・特別管理加算などがつく場合は変わります。詳しくは「訪問看護の料金はいくら?」をご確認ください。
Q4. 要介護認定を受けていなくても訪問看護は使えますか?
はい。医療保険の訪問看護は、要介護認定がなくても利用できます。主治医から訪問看護指示書を発行してもらい、訪問看護ステーションと契約することで開始できます。入院から退院した直後の方や、まだ介護認定申請をしていない方でも利用可能です。
Q5. ヘルパーは医療処置をしてくれませんか?
できません。訪問介護のヘルパーは医療行為を行うことが法律で禁じられています。点滴・注射・褥瘡処置・インスリン注射・痰の吸引(一部例外あり)・胃ろうの管理などは看護師が行う医療行為のため、これらが必要な方には必ず訪問看護が必要です。
Q6. 訪問看護師に「生活の手伝い」をお願いできますか?
基本的には難しいです。訪問看護は医療・看護を提供するサービスであり、掃除・洗濯・買い物などの生活援助は訪問看護の業務範囲外です。こうした生活援助が必要な場合は、訪問介護(ヘルパー)を組み合わせて利用することを検討してください。
Q7. 主治医がいないと訪問看護は使えませんか?
訪問看護の利用には主治医が作成した「訪問看護指示書」が必要です。主治医がいない場合は、まずかかりつけ医を決めることが最初のステップになります。退院直後や転居後でかかりつけ医がいない方は、ご相談時にご状況をお聞かせいただければ、適切な医療機関への連携についてもアドバイスできます。
Q8. 夫(妻)が週5日ヘルパーを利用していますが、訪問看護も必要ですか?
状態によります。「医療処置がある」「体調管理を専門家に定期的に診てほしい」「リハビリを続けたい」「精神的なサポートも必要」という場合は、訪問看護の追加を検討することをお勧めします。「体調は安定していて、日常生活の介護だけが必要」という状態であれば、訪問介護だけで十分なケースもあります。ケアマネジャーと一緒に現在の状態を評価してみてください。
まとめ
訪問看護と訪問介護の違いをひと言で整理すると、「医療的なケアを担うのが訪問看護、日常生活の介助・援助を担うのが訪問介護」です。
どちらが必要かは状態・必要なケアの内容によって異なり、多くの在宅療養者は両方を組み合わせて利用しています。「医療処置が必要かどうか」「リハビリが必要かどうか」「生活の介護サポートが必要かどうか」を整理することが、サービス選択の第一歩になります。
宮崎市で「訪問看護と訪問介護、どちらが必要か」「どう組み合わせればいいか」とお悩みの方は、まずOURにご相談ください。状況をお聞きした上で、必要なサービスの整理から一緒に考えます。
この記事を監修した人
宮崎市全域、国富町、高岡町、綾町対応
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