
「お風呂に入れてあげたいけれど、一人では難しい」「病気があっても入浴していいのか不安」在宅療養中の方の入浴は、本人の気持ちよさ・清潔保持・皮膚観察の機会として非常に重要ですが、家族だけでのサポートには限界があります。
訪問看護師は、医療的な管理が必要な方の入浴介助を専門的に行います。「入れていいかどうかの判断」「安全な介助方法」「浴槽入浴かシャワーかの選択」これらを一緒に考えます。
宮崎市全域、国富町、高岡町、綾町対応
“あなたらしい”在宅生活を、24時間・365日サポートします
☎ 0985-77-8266受付時間:9時〜17時
入浴が「医療的に可能かどうか」の判断基準
訪問看護師が入浴介助を行う前に確認する主なポイントは以下です。
| 確認項目 | 入浴可能の目安 |
| 体温 | 37.5℃未満 |
| 血圧(上) | 180mmHg未満(かつ低血圧兆候なし) |
| SpO2 | 90%以上(HOT使用者は主治医指示に従う) |
| 食後の時間 | 食後30分〜1時間以上経過 |
| 全身状態 | 倦怠感・疼痛が著しくない |
これらを毎回確認した上で、入浴の可否と方法を決定します。「今日は無理しない方がいい」という判断も、訪問看護師の重要な役割です。
浴槽入浴とシャワー浴の選択
| 方法 | メリット | 適した状態 |
| 浴槽入浴 | 温浴効果・リラクゼーション・清潔 | 体力的に問題なく、移乗ができる |
| シャワー浴 | 体への負担が小さい・短時間 | 心不全・高血圧管理中・体力低下 |
| 清拭(拭き浴) | 最も負担が小さい | 入浴困難・体調不良時 |
心不全・腎不全・透析患者の浴槽入浴は温度管理と時間制限が必要です。主治医の許可を確認してから実施します。
訪問看護師の入浴介助:実際にやっていること
- 浴室・洗い場の環境確認(すべり止め・手すりの設置)
- 湯温の確認(38〜40℃が目安。熱めの風呂は血圧・心臓への負担大)
- バイタル確認後に入浴可否を判断
- 移乗介助(浴槽の出入り・シャワーチェアへの移乗)
- 洗体・洗髪(本人ができる部分は本人が行う)
- 浴室での皮膚観察(褥瘡・むくみ・皮疹の確認)
- 入浴後の保湿・バイタル確認
OURでは入浴後の皮膚の状態を記録し、褥瘡・リンパ浮腫・皮膚トラブルの早期発見に役立てています。
在宅での入浴環境整備:介護保険で利用できる福祉用具
| 用具 | 内容 | 保険 |
| シャワーチェア | 座ったまま洗体できる | 介護保険レンタル |
| 浴槽内すのこ | 浴槽を浅くして出入りを容易にする | 購入・レンタル |
| バスボード | 横から浴槽に移乗する器具 | 介護保険 |
| 浴室用手すり | 工事不要タイプもある | 介護保険・住宅改修 |
| 浴槽リフト | 浴槽内での昇降を補助 | 介護保険 |
これらはケアマネジャーを通じて介護保険でレンタル・購入できます(要介護認定が必要)。
よくある質問
要介護の母のお風呂介助が怖くて、ずっとシャワーだけにしています
「怖い」という感覚は正しい判断です。浴槽への出入りは転倒のリスクが最も高い場面のひとつです。まず訪問看護師と一緒に「浴槽入浴は安全か」の評価をして、必要な福祉用具を整えてから始める順序をお勧めします。
認知症の父が「お風呂に入りたくない」と毎回拒否します
入浴拒否は認知症のBPSD(行動・心理症状)として多くみられます。「なぜ嫌か」を探ることが重要です(寒い・怖い・恥ずかしい)。タイミング・声かけ・手順を変えるだけで受け入れてもらえることがあります。訪問看護師から本人への声かけが効果的な場合もあります。
まとめ:安全な入浴は清潔保持と皮膚観察の大切な機会
- 入浴前のバイタル確認(体温・血圧・SpO2)で可否を判断するのが基本
- 浴槽入浴・シャワー浴・清拭は体力・疾患に応じて選択する
- 訪問看護師の入浴介助は「介助+医療的観察」がセットで実施される
- 福祉用具(シャワーチェア・手すり)は介護保険で整備できる
今日できる一歩:浴室に「すべり止めマット」を1枚置くだけで、転倒リスクが大幅に下がります。まず100円ショップでも購入できる吸盤付きマットから始めましょう。
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