「急に汗をかいて震えている」「意識がぼんやりしている」「呼びかけても返事がない」——糖尿病治療中の高齢者に低血糖が起きると、家族は何が起きているのかわからず慌ててしまいます。
低血糖は素早く対処すれば回復しますが、放置すると意識を失い、転倒・骨折・脳へのダメージにつながることもあります。特に高齢者は症状が出にくく、気づいたときには重症化していることがあります。
この記事では、高齢者の低血糖の症状・気づきにくい理由・家族の対処法を、OURの訪問看護師がわかりやすく解説します。
宮崎市全域、国富町、高岡町、綾町対応
“あなたらしい”在宅生活を、24時間・365日サポートします
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低血糖とは何か|血糖値が下がりすぎた状態
低血糖とは、血糖値が70mg/dL未満に低下した状態です。インスリンや経口血糖降下薬で治療中の糖尿病患者に起こりやすく、特に食事の量が減った・食事を抜いた・運動量が多かった日に起きやすくなります。
高齢者は腎機能・肝機能の低下により薬の効果が長引きやすく、同じ薬の量でも若い世代より低血糖が起きやすい状態になっています。
高齢者の低血糖症状|若い人と「違う」点に注意
典型的な低血糖症状
| 軽度 | 中等度 | 重度 |
| 発汗・手の震え | 頭痛・視野がぼける | 意識消失 |
| 動悸・空腹感 | 言葉が出にくい | けいれん |
| 顔面蒼白 | 行動が奇妙になる | 昏睡 |
高齢者は「無自覚低血糖」が多い
若い人は低血糖になると発汗・動悸などの警告症状が出て「おかしい」と気づけます。しかし高齢者は自律神経の反応が低下しているため、これらの警告症状が出ないまま意識障害が起きることがあります。
OURの訪問看護師が訪問すると「本人は普通だと思っていたが、会話が噛み合わない」「急に怒り出した」「目がとろんとしている」という状態で低血糖が確認されることがあります。
「いつもと違う」が最大のサイン
高齢者の低血糖は、次のような変化として現れることがあります:
- 急に元気がなくなった・ぐったりしている
- 返事がいつもより遅い・会話が噛み合わない
- 突然怒り出す・落ち着かない
- 夜中に異常行動がある(低血糖による夜間せん妄)
- 朝起きられない・頭痛がひどい
「認知症が悪化した」「ただの疲れ」と思ってしまいがちですが、糖尿病治療中の方でこうした変化が出たら、まず血糖値を確認することが大切です。
家族が「低血糖かも」と思ったときの対処法
Step1:意識がある場合——すぐに糖分を与える
本人が飲み込める状態であれば、すぐに糖分を口にしてもらいます。
- ブドウ糖10g(ブドウ糖タブレット2〜3粒)
- 砂糖入りジュース(150〜200mL)
- 飴3〜4個(ただしキシリトール飴は不可)
15分後に症状が改善しない場合は、もう一度同量を摂取します。改善しない場合は医療機関・訪問看護師に連絡してください。
注意:SGLT2阻害薬(フォシーガなど)で治療中の場合、ブドウ糖でないと効果が薄いことがあります。薬の種類を確認しておきましょう。
Step2:意識がない・飲み込めない場合——119番
口から糖分を与えられない状態の場合、気道への誤嚥リスクがあるため何も飲ませてはいけません。すぐに119番を呼んでください。
Step3:回復後も様子を観察する
一度低血糖から回復しても、薬の効果が続いている間に再び低血糖になることがあります。回復後2〜4時間は糖分・食事を補給しながら様子を見てください。
低血糖を繰り返さないための予防
食事を抜かない・減らしすぎない
食欲がない日でも、主食(ご飯・パン・麺)だけでも口にするよう伝えましょう。ゼリー・バナナ・飲むヨーグルトなど食べやすいものを常備しておくことも有効です。
インスリン・薬の調整を主治医に相談する
食事量が減っている期間は、インスリン量・服薬量を調整する必要がある場合があります。「最近あまり食べられていない」と感じたら、早めに主治医・訪問看護師に相談してください。
血糖測定の習慣をつける
在宅での自己血糖測定が可能な場合は、低血糖が疑われる症状のときに測定する習慣をつけましょう。OURの訪問看護師が測定方法の指導・定期的な確認を行います。
OUR訪問看護ステーションによるサポート体制
OUR訪問看護ステーション(宮崎市)では、看護師・PT・OTが連携してご自宅でのケアを提供します。全スタッフが厚生労働省の精神保健研修を修了しており、身体疾患から精神疾患まで幅広い対応が可能です。24時間のオンコール体制を整え、夜間・休日でも緊急対応します。
「どんな状態でもまず相談」というスタンスで、宮崎市・国富町・綾町・高岡町エリアに対応しています。ご相談はお電話またはウェブフォームからどうぞ。
よくある質問
低血糖でも「甘いもの好き」なら砂糖を多めに与えていい?
血糖値が戻りすぎると今度は高血糖になります。目安の糖分量(ブドウ糖10g程度)を守り、改善したら普通の食事を摂るようにしましょう。
夜中に異常行動があります。低血糖のせいですか?
可能性はあります。夜間の低血糖は認知症やせん妄と見分けがつきにくいことがあります。糖尿病治療中であれば、血糖測定を試みるか、翌朝訪問看護師・主治医に伝えてください。
低血糖のとき、インスリン注射は続けるべきですか?
低血糖が起きているときはインスリン注射を一時中断します。すぐに主治医・訪問看護師に連絡して指示を受けてください。自己判断で量を変えることは危険です。
OUR訪問看護ステーションはどんな方が利用できますか?
宮崎市・国富町・高岡町・綾町にお住まいで、主治医が訪問看護を必要と判断した方が対象です。年齢・疾患の種類を問わず、小児から高齢者まで幅広く対応しています。
訪問看護の費用はどのくらいかかりますか?
利用する保険・訪問回数・時間・疾患によって異なります。介護保険の場合は要介護度による区分支給限度基準額内で自己負担1〜3割、医療保険の場合も1〜3割です。詳細はOURにお問い合わせください。
夜間・休日に状態が悪化した場合の連絡先はどこですか?
OURでは24時間・365日のオンコール体制を整えており、夜間・休日でも電話でご相談いただけます。状況によって電話指示または緊急訪問で対応します。
まとめ:「いつもと違う」に気づいたら血糖値を確認
- 高齢者の低血糖は無自覚で進行しやすく、会話の噛み合わなさ・急な元気のなさが最初のサイン
- 意識がある場合はすぐにブドウ糖・ジュースで対応
- 意識がない・飲み込めない場合は119番
- 食事量の減少・薬の調整は早めに主治医・訪問看護師に相談
今日できる一歩:糖尿病治療中の家族がいるなら、ブドウ糖タブレットを1袋手元に置いておきましょう。万が一のときの初動が変わります。
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参考文献一覧
- 糖尿病診療ガイドライン2024(日本糖尿病学会)https://www.jds.or.jp/
- 高齢者糖尿病診療ガイドライン2023(日本老年医学会・日本糖尿病学会)https://www.jds.or.jp/
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