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ともにつくるケアノート— あなたらしさを支える訪問看護のかたち —

「胃ろうにする」と医師に言われた。食べられなくなる?寿命は縮む?在宅でのケアを正直に解説

「嚥下ができなくなりました。胃ろうを検討してください」医師からこの言葉を告げられたとき、家族はどう受け止めればいいのか。

「胃ろうにしたら口から食べられなくなる?」「胃ろうにすると延命になるのか?」「在宅で管理できるのか?」。判断する前に知っておくべき正確な情報が、この記事にあります。OURの訪問看護師が現場の経験から正直にお伝えします。

宮崎市全域、国富町、高岡町、綾町対応

“あなたらしい”在宅生活を、24時間・365日サポートします

☎ 0985-77-8266受付時間:9時〜17時

胃ろうとは何か:仕組みと目的

胃ろう(PEG:経皮内視鏡的胃瘻造設術)とは、お腹の壁を通して直接胃にチューブを通し、そこから栄養・水分・薬を補給する方法です。

口から食べる力(嚥下機能)が低下して誤嚥性肺炎を繰り返す場合や、口から十分な栄養が摂れなくなった場合に選択肢の一つとなります。

胃ろうが選ばれる主な状況

  • 脳梗塞・頭部外傷後の重度嚥下障害
  • ALS・パーキンソン病などの神経難病の進行
  • 認知症の進行による摂食・嚥下障害
  • がんの終末期で経口摂取が困難になった場合

胃ろうと経鼻胃管の違い

項目胃ろう経鼻胃管
留置場所お腹(皮膚→胃)鼻(鼻→食道→胃)
見た目お腹に小さなボタン鼻にチューブ
不快感少ない鼻・喉の違和感あり
管理のしやすさ比較的しやすい定期的な交換が必要
長期使用適している短期(数週間程度)

胃ろうにする前に知っておくべきこと

「胃ろう = 口から食べられなくなる」ではない

胃ろうを造設しても、嚥下リハビリを続けることで口からの食事に戻れるケースがあります。「胃ろうにしたら一生口から食べられない」という誤解は、本人や家族の選択肢を狭めることがあります。嚥下機能が残っている場合は、胃ろうで栄養を補いながら口から少量食べる(嚥下訓練を続ける)という併用も可能です。

「胃ろう = 延命治療」とは限らない

胃ろうは延命のためだけでなく、「誤嚥性肺炎を防ぎながら在宅生活を続ける」「本人が苦痛なく過ごせる栄養管理をする」という目的でも選択されます。

一方で、認知症の末期・がんの終末期においては、胃ろうが本人のQOLを高めない場合もあります。日本老年医学会は「経口摂取が困難な場合、人工的水分・栄養補給法(AHN)は慎重に選択すべき」と提言しています。

決断は急がない

緊急性がない場合、家族が医師・栄養士・言語聴覚士(ST)・訪問看護師と話し合う時間があります。「今すぐ決めなければならない」という状況でないなら、一週間程度かけてじっくり考えることを医師に伝えてください。


在宅での胃ろう管理:訪問看護師がサポートすること

胃ろうは在宅でも管理可能です。在宅での主な管理ポイントを説明します。

注入の管理

  • 栄養剤は処方された種類・量・速度を守る
  • 逆流・嘔吐を防ぐため、注入中・注入後30分は上半身を30〜45度に上げる
  • 注入前に胃残留確認を行う(訪問看護師が指導します)

皮膚管理(ストーマ周囲)

問題対応
皮膚が赤い・浸出液が出る感染のサイン。訪問看護師に連絡
周囲の皮膚が盛り上がる(肉芽腫)主治医・訪問看護師に相談
毎日の洗浄お湯で洗う程度でOK。清潔と乾燥を保つ

チューブの交換

通常2〜6か月に1回、外来または在宅で交換します。OURでは訪問診療の医師と連携した在宅でのチューブ交換にも対応しています。

薬の投与

錠剤は粉砕・溶解して投与(主治医・薬剤師の指示に従う)。薬によっては胃ろうから投与できないものがあるため、事前に確認が必要です。


胃ろうと終末期。「いつ抜くか」の判断

胃ろうを抜く(中止する)という選択は、特に認知症末期・がん終末期で話し合われます。

「胃ろうを抜いたら死んでしまうのではないか」という不安があります。実際には、体が栄養を必要としなくなった状態(終末期)では、胃ろうからの注入が苦痛・浮腫・誤嚥性肺炎を増やすことがあります。

  • 日本緩和医療学会は、終末期においては人工的栄養を減量・中止する選択肢を認めています
  • 胃ろうの中止は「殺すこと」ではなく「自然な経過に任せる」という選択です
  • 本人の意思(事前に表明された希望)・家族・主治医・看護師が話し合って決めます

OURでは、このような終末期の意思決定のサポートも行っています。


よくある質問

胃ろうにしたら口から食べられなくなりますか?

必ずしもそうではありません。嚥下リハビリを続けることで、口からの食事に戻れるケースがあります。胃ろうを栄養の補助として使いながら、口から少量食べるという併用も可能です。嚥下機能が残っているかどうかは、言語聴覚士(ST)による嚥下評価で確認できます。

胃ろうにすると寿命は延びますか?縮みますか?

一律には言えません。誤嚥性肺炎を繰り返していた状態が改善して寿命が延びるケースもあれば、終末期の高齢者では栄養補給が苦痛を増やすケースもあります。最も大切なのは「本人のQOLが上がるかどうか」です。主治医・看護師・家族で十分に話し合って判断してください。

在宅で胃ろう管理はできますか?

できます。適切な指導と訪問看護のサポートがあれば、多くの家族が在宅で胃ろう管理を行っています。注入方法・皮膚管理・チューブ交換まで、訪問看護師が丁寧に指導します。

注入中にお腹が張る・ぐったりします。どうすればいいですか?

注入速度が速すぎる・注入量が多すぎる・逆流による誤嚥が起きている可能性があります。注入を一時中断し、訪問看護師または主治医に連絡してください。注入速度の調整や姿勢の工夫で改善することが多いです。

宮崎市で胃ろう管理の訪問看護に対応していますか?

はい。OURは胃ろう管理(注入指導・皮膚管理・チューブ交換の訪問医との連携)に対応しています。「在宅で胃ろう管理ができるか不安」という段階からご相談ください。宮崎市全域・国富町・高岡町・綾町に対応しています。


まとめ

  • 胃ろうは口から十分な栄養が取れなくなったとき・誤嚥性肺炎を繰り返すときに選択肢となる
  • 「胃ろう = 口から食べられなくなる」「胃ろう = 延命」という誤解がある。嚥下リハビリとの併用やQOL向上が目的の場合もある
  • 在宅での胃ろう管理は訪問看護のサポートがあれば可能
  • 終末期では「いつ抜くか」の話し合いも必要。本人の意思・家族・医療チームで話し合う
  • OURは胃ろう管理・嚥下訓練支援・終末期の意思決定サポートまで一貫して対応している

参考文献一覧

この記事を監修した人

OUR
TEAM

OUR訪問看護ステーション

看護・リハビリチーム

看護師7名・理学療法士1名・作業療法士3名 / 宮崎市

宮崎市を中心に24時間・365日の訪問看護を提供。在宅透析・人工呼吸器・CV管理などの高度医療処置から生活期リハビリまで対応。「あなたらしさをともにつくる」を理念に、認定作業療法士・中田富久が代表を務め、医師・ケアマネジャーと連携し利用者一人ひとりの在宅生活を支援している。帝人ファーマ「みんなの訪問看護アワード2026」大賞受賞。

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