
執筆日: 2026年1月8日 / 執筆: OUR訪問看護ステーション / 最終更新: 2026年1月8日
在宅療養では、訪問看護師やケアマネジャーなど、さまざまな専門職が連携してサポートします。本記事では、訪問看護とケアマネジャーの役割の違い、連携の重要性、そしてチームケアによる効果について詳しく解説します。
1. 訪問看護とケアマネジャーの役割
1-1. 訪問看護師の役割
訪問看護師は、医療的なケアを専門とする看護師で、利用者様のご自宅を訪問し、以下のようなサービスを提供します。
- 健康状態の観察:バイタルサイン測定、症状の変化の把握
- 医療処置:点滴、褥瘡処置、カテーテル管理、人工呼吸器管理など
- 服薬管理:薬の飲み忘れ防止、副作用の観察
- リハビリテーション:理学療法士・作業療法士と連携した在宅リハビリ
- ターミナルケア:終末期の痛みの緩和と家族支援
- 医療機関との連絡調整:主治医への報告と指示の確認
1-2. ケアマネジャー(介護支援専門員)の役割
ケアマネジャーは、介護保険サービス全体の調整役として、以下の業務を担います。
- ケアプランの作成:利用者様の状態やニーズに合わせた介護計画の立案
- サービスの調整:訪問介護、デイサービス、訪問看護などの組み合わせ
- 定期的なモニタリング:サービスの効果確認と見直し
- 多職種との連携:医療・介護・福祉の専門職をつなぐ
- 家族相談:介護の悩みや不安の相談対応
- 制度の案内:介護保険や福祉サービスの説明
1-3. 役割の違い
| 項目 | 訪問看護師 | ケアマネジャー |
|---|---|---|
| 専門分野 | 医療・看護 | 介護全般の調整 |
| 訪問頻度 | 週1〜数回(状態により) | 月1回(モニタリング) |
| 主な業務 | 医療処置・健康管理 | ケアプラン作成・サービス調整 |
| 連携先 | 主治医・病院など | 介護事業所・行政など |
両者は異なる専門性を持ちながら、利用者様を中心に連携することで、質の高い在宅ケアを実現します。
2. 訪問看護とケアマネジャー連携の重要性
2-1. 情報共有による質の向上
訪問看護師は日々の訪問で利用者様の細かな変化を把握します。一方、ケアマネジャーは全体的なケアの調整役として、サービス全体を見渡します。
情報共有のメリット
- 早期発見・早期対応:体調変化をすぐにケアマネジャーに報告し、サービス調整
- サービスの一貫性:訪問介護やデイサービスとの情報共有で、統一したケアを提供
- 家族支援の充実:介護負担の軽減策を多職種で検討
- 緊急時の迅速対応:24時間連絡体制で、いつでも相談・対応可能
2-2. チームケアによる効果
訪問看護師とケアマネジャーが連携することで、チームケアが実現します。チームケアとは、複数の専門職が協力して、利用者様とご家族を支える仕組みです。
- 医療と介護の統合:医療的ケアと日常生活支援を一体的に提供
- 多角的な視点:それぞれの専門性を活かし、最適なケアプランを作成
- 家族の負担軽減:専門職が分担することで、家族の介護負担を軽減
- 在宅生活の継続:適切なサポートにより、住み慣れた自宅での生活が長く続けられる
関連記事:
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3. 連携の具体的な方法
3-1. サービス担当者会議
サービス担当者会議は、ケアマネジャーが中心となり、利用者様に関わる全ての専門職が集まる会議です。
- 開催頻度:初回プラン作成時、状態変化時、定期的な見直し時(通常3〜6ヶ月ごと)
- 参加者:利用者様・家族、ケアマネジャー、訪問看護師、訪問介護員、デイサービス職員、リハビリ職員など
- 目的:ケアプランの内容確認、情報共有、サービスの調整
訪問看護師は、医療的な視点から利用者様の状態を報告し、必要な医療処置やケアの方針を説明します。
3-2. 日常的な情報共有
会議以外にも、日常的に情報共有を行います。
- 電話・FAX・メール:状態変化があった際の迅速な連絡
- 訪問看護報告書:定期的に訪問内容や状態をケアマネジャーに報告
- 連絡ノート:利用者様宅に置き、各職種が記録を共有
- ICTツール:専用アプリで情報をリアルタイム共有(近年増加中)
3-3. 退院時の連携
病院から在宅への移行時は、特に綿密な連携が必要です。
- 退院前カンファレンス:病院・ケアマネジャー・訪問看護師が参加し、退院後のケア計画を立てる
- 医療情報の引き継ぎ:病状・治療内容・必要な医療処置を確認
- 環境整備:在宅で必要な医療機器・福祉用具の手配
- 初回訪問のタイミング調整:退院直後から安心してケアを受けられるよう調整
4. 実際の連携事例
事例1:脳梗塞後のリハビリと生活支援
利用者様:75歳男性、脳梗塞後遺症で右半身麻痺
連携の流れ
- 退院前カンファレンス:病院・ケアマネジャー・訪問看護師・訪問リハビリ職員が参加
- ケアプラン作成:訪問看護(週2回)、訪問リハビリ(週2回)、訪問介護(週3回)、デイサービス(週2回)を組み合わせ
- 訪問看護師の役割:血圧管理、服薬確認、リハビリ指導
- ケアマネジャーの役割:サービス全体の調整、家族の相談対応
- 結果:3ヶ月後、室内歩行が可能に。家族の介護負担も軽減
事例2:在宅でのターミナルケア
利用者様:82歳女性、末期がんで自宅での看取りを希望
連携の流れ
- サービス担当者会議:在宅医・ケアマネジャー・訪問看護師・訪問介護員・家族が参加
- 24時間対応体制の構築:訪問看護ステーションが24時間連絡対応
- 訪問看護師の役割:疼痛管理、症状緩和、家族の精神的サポート
- ケアマネジャーの役割:福祉用具(介護ベッド・エアマット)の手配、訪問介護の増回調整
- 結果:利用者様の希望通り、家族に看取られながら自宅で穏やかに最期を迎えられた
5. 連携がうまくいくためのポイント
5-1. 利用者様・家族を中心に考える
連携の目的は、利用者様とご家族が望む生活を実現することです。専門職の都合ではなく、常に利用者様の視点に立つことが大切です。
5-2. 顔の見える関係づくり
お互いの顔と名前がわかる関係を築くことで、連絡が取りやすくなります。
- 地域の勉強会や交流会に参加する
- 名刺交換や挨拶を積極的に行う
- 感謝の気持ちを伝え合う文化を大切にする
5-3. タイムリーな情報共有
状態の変化があれば、すぐに連絡することが重要です。「後で報告すればいいや」ではなく、「今すぐ共有する」姿勢が大切です。
5-4. 相互理解と尊重
それぞれの専門性や役割を理解し、尊重し合うことが連携の基本です。
- 訪問看護師:医療の専門家としての視点を提供
- ケアマネジャー:全体調整のプロとして、サービスをまとめる
関連記事:
→ 宮崎市の地域包括支援センター活用法
地域の相談窓口として、多職種連携の拠点となる地域包括支援センターについて解説しています
6. OUR訪問看護ステーションの連携体制
OURでは、ケアマネジャーをはじめとする多職種との連携を重視しています。
OURの連携の特徴
- 迅速な情報共有:SNS(MCS等)の活用
- 24時間連絡体制:緊急時はいつでも相談可能
- サービス担当者会議への積極参加:医療的視点から提案
- 地域との連携強化:定期的な情報交換会や勉強会の開催
- ICTツールの活用:情報共有アプリで、リアルタイムに状況を報告
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OUR訪問看護ステーション
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📱 LINE・緊急電話:24時間受付
📍 対応エリア:宮崎市全域、国富町、綾町、新富町
まとめ
訪問看護とケアマネジャーの連携は、質の高い在宅ケアを実現するために欠かせません。
連携のポイント
- 役割の違いを理解:訪問看護は医療、ケアマネは介護全体の調整
- 情報共有の重要性:タイムリーに状態変化を報告
- チームケアの実現:多職種が協力して利用者様を支える
- 顔の見える関係:日頃からのコミュニケーションが大切
- 利用者様中心:常に利用者様とご家族の希望を第一に
訪問看護やケアマネジャーのサービスについて、ご不明な点やご相談がございましたら、お気軽にOUR訪問看護ステーションまでお問い合わせください。
参考文献・出典
- 厚生労働省「訪問看護について」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000060713.html - 厚生労働省「介護支援専門員(ケアマネジャー)」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/index.html - 厚生労働省「ケアマネジャーとの連携-訪問看護ステーションの立場から」
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001252712.pdf - 厚生労働省「在宅医療・介護連携における訪問看護ステーションの効果的な連携」
https://www.mhlw.go.jp/content/001494548.pdf - 日本介護支援専門員協会
https://www.jcma.or.jp/
免責事項
本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の介護・医療サービスに関する助言を提供するものではありません。訪問看護やケアマネジャーのサービスについては、お住まいの地域の事業所や地域包括支援センターにご相談ください。
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