
執筆日: 2026年1月6日
執筆: OUR訪問看護ステーション
最終更新: 2026年1月6日
新年を迎え、今年も健康で過ごしたいと願う方は多いでしょう。特に冬場は血圧が変動しやすく、高齢者や持病のある方にとっては注意が必要な季節です。本記事では、冬場の血圧変動のメカニズムと、日常生活でできる具体的な対策をご紹介します。
冬場の血圧変動のメカニズム
なぜ冬場に血圧が上がるのか
冬場は外気温の低下により、体が熱を逃がさないよう血管が収縮します。血管が収縮すると血液が流れにくくなるため、心臓はより強い力で血液を送り出す必要があり、結果として血圧が上昇します。
血圧変動の主な要因
- 気温の低下:外気温が10℃下がると、収縮期血圧が平均6〜8 mmHg上昇するとされています
- 室内外の温度差:暖かい室内から寒い室外への移動時に急激な血圧上昇が起こります
- 運動不足:寒さによる外出控えで運動量が減少し、血管の柔軟性が低下
ヒートショックとの関連
冬場の血圧変動で特に注意が必要なのが「ヒートショック」です。暖かい居間から寒い脱衣所や浴室への移動、そして熱い湯船に浸かることで、血圧が急激に変動します。
高齢者の浴槽内での溺死者数は年間約4,900人(令和元年)で、交通事故死者数(約2,500人)の約2倍に上ります。入浴中の急死は、病死等を含めると年間約19,000人に達すると推計されています(出典:消費者庁「冬季に多発する高齢者の入浴中の事故に御注意ください」)。
冬場の血圧対策(基本編)

室温管理
血圧変動を防ぐには、室内の温度管理が重要です。
| 場所 | 推奨温度 | ポイント |
|---|---|---|
| 居間・リビング | 20〜22℃ | 暖房器具で快適な温度を保つ |
| 脱衣所・トイレ | 18〜20℃ | 小型ヒーターなどで事前に暖める |
| 寝室 | 16〜19℃ | 就寝前に暖房で温めておく |
| 浴室 | 25℃前後 | シャワーで壁や床を温める |
入浴時の注意点
- 湯温は38〜40℃に設定(熱すぎない温度)
- 入浴時間は10分程度に抑える
- かけ湯をしてからゆっくり湯船に入る
- 食後すぐや飲酒後の入浴は避ける
- 家族に一声かけてから入浴する(万が一の際に発見が早くなります)
適度な運動
冬場は運動不足になりがちですが、適度な運動は血管の柔軟性を保ち、血圧の安定に役立ちます。
- 室内でのウォーキング:天候に左右されない室内運動がおすすめ
- ラジオ体操:毎日決まった時間に行う習慣づけが効果的
- ストレッチ:起床時や就寝前の軽いストレッチ
冬場の血圧対策(食事・生活習慣編)
減塩を心がける
塩分の取りすぎは血圧上昇の大きな要因です。冬場は鍋物や漬物など塩分の多い食事が増えがちなので注意しましょう。
減塩のポイント
- 1日の塩分摂取量を6g未満に(高血圧の方は特に重要)
- だし・香辛料・酢を活用して味付けを工夫
- 加工食品や外食は塩分が多いため控えめに
- 「かけるより添える」:醤油などは料理にかけずに小皿に入れてつける
水分補給を忘れずに
冬場は喉の渇きを感じにくいため、水分摂取量が減りがちです。水分不足は血液がドロドロになり、血圧上昇や血栓のリスクが高まります。
- 起床時・就寝前にコップ1杯の水を飲む習慣を
- 1日1.5リットル程度を目安に(持病により制限がある場合は医師の指示に従う)
- 温かい飲み物(白湯・お茶など)を選ぶと体も温まります
睡眠と規則正しい生活
不規則な生活や睡眠不足は自律神経のバランスを乱し、血圧変動の原因になります。
- 毎日同じ時間に起床・就寝する習慣をつける
- 7〜8時間の睡眠を確保
- 就寝前のスマホ・テレビは控える(ブルーライトが睡眠の質を下げます)
血圧測定の重要性
家庭での血圧測定
高血圧の管理には、家庭での定期的な血圧測定が欠かせません。
家庭血圧測定のポイント
- 測定時間:朝(起床後1時間以内、排尿後、朝食前、服薬前)と夜(就寝前)の1日2回
- 測定姿勢:座って、背もたれに背中をつけ、リラックスした状態で
- 記録:手帳やアプリに記録し、受診時に医師に見せる
- 同じ条件で:毎日同じ時間、同じ環境で測定することが大切
家庭血圧の基準値:135/85 mmHg未満(診察室血圧は140/90 mmHg未満)
こんな症状があったらすぐ受診
緊急性の高い症状(すぐに医療機関へ)
- 激しい頭痛・胸痛
- 呼吸困難・息切れ
- 手足のしびれ・麻痺
- めまい・意識の混濁
- 血圧が180/110 mmHg以上ある
これらの症状は、脳卒中や心筋梗塞の可能性があります。迷わず救急車(119番)を呼んでください。
OUR訪問看護ステーションのサポート
OUR訪問看護ステーションでは、冬場の血圧管理をサポートしています。
私たちができること
- 定期的な血圧測定と記録:訪問時に血圧を測定し、変動を把握
- 服薬管理:降圧薬の飲み忘れ防止と副作用の観察
- 生活指導:個々の生活環境に合わせた血圧管理のアドバイス
- 緊急時の対応:24時間連絡体制で、いつでも相談可能
- 主治医・ケアマネジャーとの連携:チーム医療で包括的にサポート
お問い合わせ
OUR訪問看護ステーション
📞 電話:0985-77-8266(平日 8:30〜17:30)
🌐 お問い合わせフォーム:https://our-co.jp/contact/
📱 LINE・緊急電話:24時間受付
📍 対応エリア:宮崎市全域、国富町、綾町、新富町
まとめ
冬場の血圧管理は、温度差を減らすことと、規則正しい生活習慣が基本です。
冬の血圧管理 5つのポイント
- 室温管理:居間・脱衣所・トイレの温度差を小さく
- 入浴の工夫:湯温は38〜40℃、入浴時間は10分程度
- 適度な運動:室内でできる軽い運動を毎日継続
- 減塩・水分補給:塩分は1日6g未満、水分はこまめに
- 家庭血圧測定:毎日決まった時間に測定し記録
ご自身やご家族の血圧管理でお困りのことがあれば、お気軽にOUR訪問看護ステーションにご相談ください。専門スタッフが、お一人おひとりに合わせたサポートをいたします。
参考文献・出典
- 日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン2019」
https://www.jpnsh.jp/ - 厚生労働省 e-ヘルスネット「高血圧」
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/metabolic/m-05-003.html - 宮崎大学医学部附属病院 角丸記念センター「『ヒートショック』にご用心」
https://www.miyazaki-u.ac.jp/tsunomaru/kenkounikki/『ヒートショック』にご用心①/ - 消費者庁「冬季に多発する高齢者の入浴中の事故に御注意ください!」
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/caution/caution_042/
免責事項
本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の医学的助言を提供するものではありません。血圧管理や健康状態については、必ず医師・薬剤師・訪問看護師などの専門職にご相談ください。本記事の内容を実践される際は、ご自身の健康状態や持病を考慮し、専門家の指導のもとで行ってください。