
こんにちは。OURの中田富久です。
前回のコラムでは、訪問看護という仕事のなかで、利用者さんやスタッフとの関係性についてお話ししました。今回は、その続きとして、OURというチームがどのような文化を大切にしてきたか、そして今も育て続けているかについて書いてみたいと思います。
OURというチームには、立ち上げ当初から“文化をつくる”意識がありました。でもそれは、明文化されたルールやマニュアルではありません。日々の対話、ちょっとした気づき、選んだ言葉やふるまいそういう「小さな積み重ね」の中から、文化が生まれていくのだと思っています。
1.“チームらしさ”は、見えないところに宿る
たとえば、誰かが何かに悩んでいるとき、 「それ、ちょっと一緒に考えようか」と声がかかる。
ちょっと疲れていそうなスタッフがいたら、 「大丈夫?今日はゆっくり行こう」と自然に気づける。
それって、指示されてやることでも、評価されるためにやることでもなくて、 その人を“わたしたちの仲間”として見ているからこそ出てくる行動だと思うんです。
OURでは、そういうふるまいが、ごく自然にある。まだまだ発展途上ではありますが、そういう空気があるチームであり続けたいと思っています。
2.「しくじり」から生まれる文化もある
チームづくりの中で、うまくいかなかったこともたくさんあります。 たとえば、最初の頃は「丁寧にやりたい」という気持ちが強すぎて、確認や調整が多くなりすぎ、スタッフの主体性が発揮しにくくなってしまった時期がありました。
そのとき、あるスタッフから言われたんです。 「もっと信じてほしい」って。
ハッとしました。
それからは、“手放す”ことも意識するようになりました。 ミスをしないように完璧を目指すより、トライアンドエラーの中で学び合える関係性を。
その「しくじり」も、OURの文化を育ててくれたと思っています。
3.「育てる」より、「ともにつくる」
私は代表という立場ですが、どこかで「組織は育てるもの」と思っていた節があります。 でも最近は、それよりも「ともにつくる」という感覚の方がしっくりきます。
育てる、という言葉には、どこか“上から目線”がにじんでしまうことがある。 でも、「一緒につくる」は違う。
失敗しても、迷っても、考えがぶつかってもいい。 それを一緒に越えていくプロセスそのものが、OURらしい“文化”なのだと思っています。
- おわりに(次回予告)
今回は、OURというチームの文化づくりについて書いてみました。
これからも「らしさを、ともにつくる」理念のもと、制度や業績だけじゃなく、 “空気”や“関係性”といった目に見えない部分も大切にしていきたいと思います。
次回は、スタッフ一人ひとりの“らしさ”に焦点をあてた内容を考えています。 「この人がいてよかった」と思える瞬間、誰かの存在がチームを支えていることに気づく瞬間、そんなOURの日常をお届けできたらと思います。