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ともにつくるケアノート— あなたらしさを支える訪問看護のかたち —

「“これなら続けられる!”OURオリジナル服薬ボックスの作り方|訪問看護の現場から生まれたアイデア

1. はじめに 〜コラムを書いたきっかけ〜

こんにちは、OUR訪問看護ステーションです。
私たちは日々、利用者さまやご家族の「その人らしい暮らし」を支えるために、訪問看護の現場で活動しています。先日Instagramに投稿した【OURオリジナル服薬ボックス】のリール動画が想像以上に反響をいただき、「作り方を教えてほしい!」「材料はどこで買えるの?」という声がたくさん届きました。そこで今回、コラムに詳しくまとめてみることにしました。
このボックスが、服薬に悩む誰かのヒントになれば、とても嬉しいです!
特典がございますので最後までご覧いただけると幸いです!

目次

  • 1. はじめに 〜noteを書いたきっかけ〜
  • 2. なぜこのボックスを作ったのか
  • 3. 服薬ボックスの全体像を紹介!
  • 4. 材料と準備するもの
  • 5. 作り方のステップ

2. なぜこのボックスを作ったのか

訪問看護の現場では、毎日のように「服薬」にまつわる困りごとに出会います。

たとえば
・薬の数が多くて、管理が大変
・飲み忘れや二重服薬のリスク
・家族が仕事で忙しく、毎日のセッティングが負担
・認知症があって、薬の時間がわからなくなってしまう

市販のピルケースやお薬カレンダーも使ってきましたが、「もう少しこうだったらいいのに…」と思うことも多くて。
じゃあ、私たちで作っちゃおう!という流れで生まれたのが、今回ご紹介する“OURオリジナル服薬ボックス”です。

大切にしたのは、「パッと見て、すぐにわかること」。
そして、利用者さんご本人にも、できるだけ“自分でできた”という実感を持ってもらえる工夫を盛り込みました。

3. 服薬ボックスの全体像を紹介!

こちらが、実際に私たちが現場で使用している OURオリジナル服薬ボックス です。

特徴はこんな感じ👇

  • 1日3回(朝・昼・夕)の服薬が一目でわかる3段構成
  • 曜日ごとに区切られていて、1週間分をセット可能
  • ラベルで、誰が見てもわかりやすい
  • 軽量で持ち運びもしやすい!
  • とにかく安く作れる!

とにかく、パッと見て「今日の分はここ」「今はこの時間」とすぐに判断できるように工夫しています。

また、必要に応じて【朝・昼・夕・眠前など】のシールや、「飲んだよチェック欄」なども追加できるので、
使う方やご家族のスタイルに合わせてアレンジできるのもポイントです。

4. 材料と準備するもの

服薬ボックスは、特別な道具がなくても作れます
主に100円ショップやホームセンターで手に入るものばかりなので、気軽に始められます◎。私たちはDAISOさんで揃えました!

🔧 用意するもの(基本セット):材料説明参考価格


  1. 小物ケース(仕切り付き)曜日や時間帯ごとに分けられるタイプがおすすめ(100〜300円)
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(写真:DAISO インテリア収納ボックス(12マス)300円)

2.仕切り板、曜日や時間帯に応じてマスを仕切るときに使います(100円)
※高さが色々あるのでボックスに合わせて選んでください。

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(DAISO仕切り板①100円)

3.仕切り板補助スタンド、仕切り板を支える材料です(100円)

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(写真:DAISO仕切り板補助スタンド100円)

4.両面テープ、仕切り板補助スタンドをボックスの底に固定する時に使います(100円)
※仕切り板補助スタンドの裏面がやや凹んでいるので厚みのあるものが良いです。

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(写真:DAISO強力スポンジ両面テープ100円)

4.ラベルシール など、「朝・昼・夕・眠前」などの区別用(100円)
※私たちはTEPRAで作りました。

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(写真:DAISO INDEX STICKER、TACK STICKER (100円))

5.材料代:トータルで500円程度です。他に必要なものとしてペン(ラベルに曜日等を記入)程度なので、材料だけ揃えれば大丈夫です!

※材料は利用者さんの生活スタイルに合わせてアレンジできます!

💡 選び方のポイント

  • ケース:ケース仕切りはある程度幅があった方が良いです(ラベル等を貼るため)
  • シールは貼り直せるものが便利:曜日や時間の変更にも対応

5. 作り方のステップ

✅ Step 1:ケースを用意する

まずは、小分けできるケース(今回は縦4マス×横3マス)を準備します。

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✅ Step 2:時間帯と曜日のラベルを作る

マスキングテープやシールに、以下のように書きます:
・朝/昼/夕/眠前/…必要に応じて頓服や軟膏やなど
・月/火/水/木/金/土/日
 ※お好みでカラフルにすると、視認性アップ&使う方の気分もUP☀️

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✅ Step 3:ラベルを貼る

それぞれのマスの仕切りに、時間帯・曜日などのラベルを貼ります。
このとき、見やすさと“自分でわかる”を意識して配置すると◎

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✅ Step 4:仕切りの土台の準備

仕切りの土台となる部品を準備します。今回は24マスにしたいので12個使います。(DAISOの仕切り板補助スタンドは6個入りなので2セット必要です)
全ての土台の裏面に両面テープを貼ります。

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(左:貼る前、右:貼った後)

✅ Step 5:土台をケースに貼り付ける

両面テープを貼った土台をマスの中央に貼り付けていきます。(一度貼り付けるとなかなか剥がれないので慎重に)

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✅ Step 6:仕切りを準備する

仕切り板をマスの大きさに合わせてカットします。
DAISOの仕切り板は何度かクネクネ折り曲げると簡単に折れるのでハサミなども必要ありませんよ。今回使用したケースには5個でカットするちょうどよかったです!

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✅ Step 7:仕切りをケースに取り付ける

あとはカットした仕切りは土台に取り付けるだけです!
私は仕切りをはめる時のスコンって感触が大好きですw

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✅ Step 8:完成🌸

最後は実際に薬を入れてみて、
・取り出しやすさ
・表示のわかりやすさ
などを確認しながら調整します。
お好みでマスキングテープなどで装飾すると可愛いですね!

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6. 実際に使ってみてどうだった?

🗣 利用者さんの声

「見やすくて、どの薬をいつ飲むのかすぐわかる」
「自分でできるのが嬉しい。家族に頼らなくても済むようになった」

中には、“飲み忘れゼロ”を達成した方もいらっしゃいます◎
シールの色や配置もご本人と一緒に決めたことで、「自分のための道具」として自然と愛着がわいたそうです。


🏠 ご家族の声

「1週間分を一気にセットできるから、毎日の手間が減って楽になった」
「薬が余っていたり、飛ばしていたらすぐわかるので助かります」

在宅介護では、**「見える化」「予防的な視点」**がとても大切。
このボックスが、家族の不安や負担を減らすツールになったのが本当に嬉しいです。


👩‍⚕️ スタッフの声

「ケースを見るだけで服薬状況が把握できるので、報告や確認がスムーズになった」
「利用者さん自身が“やってみよう”という気持ちになれるのが素晴らしい」

“治療”ではなく“暮らしの継続”を支えるのが、訪問看護の役割。
このボックスはまさにその実感を形にした一例です。

7. 最後に

いかがでしたか?
この服薬ボックスは、特別なスキルや高価な道具がなくても、
ちょっとした工夫とアイデアで“その人らしい暮らし”を支えられるということを、私たち自身も再確認できた取り組みでした。
私たちOUR訪問看護ステーションでは、こうした“暮らしに寄り添う視点”を大切にしています。
今回のコラムが、「誰かの薬の管理をちょっとラクにするきっかけ」になれたら、本当にうれしいです。
服薬ボックスは、ご本人の状態や生活環境に合わせて自由にアレンジできるのが魅力です。
どうぞ遠慮なく、あなたらしい形で使ってみてくださいね。

Instagramでも、引き続き日々の工夫や取り組みを発信しています。
ご質問や「うちではこうしてます!」という共有も大歓迎です◎
→ OUR訪問看護ステーション|宮崎もしくはour_miyazakiで検索して見てください!

最後までご覧いただきありがとうございました!!