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ともにつくるケアノート— あなたらしさを支える訪問看護のかたち —

退院前カンファレンスと訪問看護の役割|退院支援担当者・ケアマネが押さえる連携の流れ

「退院前カンファレンスに訪問看護師を呼んだほうがいいのか」「どのタイミングで声をかければいいのか」「何を伝えれば在宅移行がスムーズになるのか」退院支援担当看護師やケアマネジャーから、こうした相談が多く届きます。

退院前カンファレンスは、病院と在宅をつなぐ最も重要な場です。訪問看護師がここに参加することで、退院後のリスクを大幅に減らし、家族の不安を和らげることができます。この記事では、退院前カンファレンスにおける訪問看護師の役割と、連携をスムーズに進めるための具体的な流れを解説します。

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退院前カンファレンスとは:在宅移行の成否を決める「最初の場」

退院前カンファレンスとは、患者が病院から自宅(または施設)へ移行する前に、病院スタッフ・患者本人・家族・在宅サービス事業者が一堂に集まり、退院後の生活について確認・調整を行う会議です。

厚生労働省は退院支援加算の要件として「在宅療養者の退院前に関係者が一堂に会する機会を設けること」を定めており、適切に実施されれば再入院率の低下・家族の介護負担軽減・在宅療養の継続性向上につながることが示されています。

訪問看護師がこの場に参加することで、病院では把握しにくい「家の構造」「家族の介護力」「近所の医療資源」といった在宅固有の情報を共有でき、病院側の治療計画と在宅ケア計画のすり合わせが可能になります。

誰が参加するのか

参加者役割
退院支援看護師・MSW退院調整の窓口、情報の整理・共有
主治医・病棟看護師病状説明、治療継続の指示
患者・家族希望や不安の共有、同意
ケアマネジャーケアプランへの反映、サービス調整
訪問看護師在宅ケアの実施計画、技術的な見通し
訪問診療医(可能な場合)在宅での医療管理体制の確認

訪問看護師が退院前カンファレンスで果たす3つの役割

訪問看護師が退院前カンファレンスに参加することで、次の3点で在宅移行の質が高まります。

①在宅での医療処置の実現可能性を見極める

病院で「退院後も継続が必要」とされた医療処置(人工呼吸器・CVポート管理・気管切開ケア・在宅酸素・胃ろう管理など)が、自宅という環境で本当に安全に実施できるかを確認します。

訪問看護師は「家屋の構造」「電源の確保」「介護者の手技習得状況」などを事前に評価し、病院スタッフが見落としがちなリスクを指摘することができます。OURでは退院前に自宅訪問を行い、環境評価を実施したうえでカンファレンスに臨むこともあります。

②家族の介護力を正確にアセスメントする

「家族がいる」という事実と「家族が介護できる」という事実は別です。家族の年齢・就業状況・介護経験・体力・精神的な余裕を現場目線で評価し、過剰な介護負担が生じないかを確認します。

「退院後1週間で家族が限界を迎えて再入院」という事態を防ぐために、訪問看護師のアセスメントは不可欠です。

③退院当日からのケア体制を具体的に設計する

退院後に「誰が何をするか」が明確になっていないまま退院すると、家族が混乱します。訪問看護師は初回訪問日・訪問時間・緊急時の連絡先・夜間対応の有無を具体的に提示し、退院当日のケア体制を整えます。


カンファレンスへの招集:いつ・どうやって声をかけるか

声をかけるタイミング

退院の方向性が決まったら、できるだけ早い段階で訪問看護ステーションに連絡することをお勧めします。目安は退院予定日の2週間以上前です。

特に以下のケースは、準備に時間がかかるため早期連絡が重要です。

  • 人工呼吸器・気管切開など高度医療処置が必要
  • 独居または介護者が高齢
  • 夜間帯の対応が必要
  • 精神科疾患・認知症の合併がある

連絡の方法

訪問看護ステーションへの連絡は電話が最も確実です。以下の情報を伝えると調整がスムーズです。

  • 患者の氏名・年齢・診断名
  • 退院予定日・カンファレンス予定日時
  • 必要な医療処置の内容
  • 担当ケアマネジャーの名前と連絡先
  • 現在の保険(医療保険・介護保険)

OURでは、連絡を受けた当日中に担当者を決定し、参加可否と必要な準備内容をお伝えしています。

カンファレンスにオンライン参加も可能

遠方の事業所や日程調整が困難な場合は、Web会議ツール(Zoom・Teams等)でのオンライン参加も可能です。OURでは対面・オンラインどちらにも対応しています。


カンファレンスで確認すべき10のチェックポイント

退院前カンファレンスで訪問看護師が確認・共有する主な項目です。

カテゴリ確認事項
病状・治療診断名・現在の治療内容・退院後の治療継続事項
医療処置継続が必要な処置の種類・手技・頻度
服薬内服薬の種類・管理方法・家族の管理能力
ADL・身体機能歩行・移乗・排泄・入浴の自立度
嚥下・栄養食事形態・とろみの要否・栄養管理の方法
認知機能判断力・意思疎通・服薬管理の可否
家屋環境段差・トイレ・浴室・寝室の配置
介護力同居家族の状況・介護経験・精神的負担
緊急対応急変時の対応方針・救急搬送の希望
連絡体制主治医・ケアマネ・訪問看護の連絡先共有

退院後のスムーズな引き継ぎのために:OURの取り組み

OURでは退院前カンファレンスへの参加後、以下のプロセスで在宅移行を支えます。

退院前に実施すること

  • 担当訪問看護師のアサイン
  • 自宅環境の事前確認(可能な場合)
  • 訪問看護計画書の下書き作成
  • 家族への医療処置指導(必要な場合)

退院当日に実施すること

  • 初回訪問(病院からの情報を引き継ぎ、実際の状態を確認)
  • 薬・医療物品の確認
  • 緊急連絡先の家族への周知

退院当日からの訪問にも対応しています。急に退院日が決まった場合も、まずお電話ください。


よくある質問

退院前カンファレンスへの参加費用はかかりますか?

訪問看護ステーションが退院前カンファレンスに参加した場合、「退院時共同指導加算」として医療保険・介護保険から算定できます。患者側の費用負担が発生するわけではなく、むしろ算定することで双方の連携の質が担保されます。OURでは算定可能なケースはすべて適切に算定しています。

退院前カンファレンスなしで退院することはありますか?

あります。短期入院・軽症・家族の介護力が十分なケースでは、カンファレンスを省略して退院することもあります。ただし、医療的処置が継続される場合や認知症・独居などのリスクがある場合は、カンファレンスを強くお勧めします。実施しなかった場合に再入院率が上がることも報告されています。

訪問看護ステーションはどのタイミングで決めるべきですか?

退院の方向性が固まったら、できるだけ早めに候補を絞ることをお勧めします。特定のステーションへのこだわりがない場合は、病院の退院支援担当者やケアマネジャーから地域の事業所を紹介してもらうことができます。OURでは紹介を受けたその日に初回相談の日程を調整しています。

在宅移行後に問題が起きた場合、どこに相談すればいいですか?

まず訪問看護師に相談してください。訪問看護師は24時間オンコールで対応しており、緊急時は電話で状態を確認し、必要に応じて訪問・主治医への連絡を行います。OURでは24時間365日オンコール体制を整えており、夜間でも迅速に対応します。

訪問看護指示書はいつ準備すればよいですか?

退院前カンファレンス前後に、主治医に訪問看護指示書の発行を依頼するのが一般的です。指示書は退院後の訪問開始に必須の書類ですが、OURが主治医へ直接連絡して手配を代行することも可能です。


退院後の在宅生活で最初に準備することは何ですか?

①ケアマネジャーへの連絡(介護保険を使う場合)、②訪問看護の手配(主治医から指示書をもらう)、③必要な医療機器・福祉用具の準備、④自宅の環境整備(手すり・段差解消)、⑤緊急時の連絡先確認、の5点を退院前に整えましょう。OURが退院前カンファレンスから参加し、スムーズな移行をサポートします。

まとめ:退院前カンファレンスへの訪問看護師の参加が在宅移行の質を決める

  • 退院前カンファレンスは在宅移行の成否を左右する重要な場であり、訪問看護師の参加が強く推奨される
  • 声をかけるタイミングは退院予定日の2週間以上前が目安
  • 訪問看護師は「医療処置の実現可能性」「家族の介護力」「退院当日の体制設計」の3点で貢献する
  • OURは退院当日からの訪問開始・オンラインカンファレンスにも対応

今日できる一歩:在宅移行が予定されている患者さんがいれば、退院支援担当者またはケアマネジャーからOURに一本電話をしてみてください。カンファレンスへの参加可否と準備内容を当日中にお伝えします。


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この記事を監修した人

OUR
TEAM

OUR訪問看護ステーション

看護・リハビリチーム

看護師7名・理学療法士1名・作業療法士3名 / 宮崎市

宮崎市を中心に24時間・365日の訪問看護を提供。在宅透析・人工呼吸器・CV管理などの高度医療処置から生活期リハビリまで対応。「あなたらしさをともにつくる」を理念に、認定作業療法士・中田富久が代表を務め、医師・ケアマネジャーと連携し利用者一人ひとりの在宅生活を支援している。帝人ファーマ「みんなの訪問看護アワード2026」大賞受賞。