高知でブリッジ株式会社(えん訪問看護ステーション)を経営する鳥谷雅也社長(マサ社長)にお声がけいただき、YouTubeのコラボ対談に出演させてもらいました。
実は収録当日、マサ社長は訪問看護関係者の仲間たちとグランピングをしているところから途中で抜けてきた状態でした。「あんなに酔ったマさんは初めて見た」と後から思わず言ってしまったくらい(笑)、普段のどっしりした雰囲気とはちょっと違う、かなりリラックスしたスタートでした。
それでも気がつけば14分以上、キャリアのこと・KPIの設計のこと・夫婦で起業することの本音まで話し込んでいました。このコラムでは、その対談を振り返りながら、マサ社長から感じたこと・話して改めて気づいたことを書いておきたいと思います。
▼ YouTube動画はこちら https://www.youtube.com/watch?v=1Bbkw1CSoPY
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マサ社長という人。PT→世界一周→東京訪看役員→高知Uターン起業
マサ社長こと鳥谷雅也社長(38歳)のキャリアが面白いんですよね。
高知で病院のPT(理学療法士)として働いた後、世界一周の旅へ出かけます。帰国後は東京の訪問看護法人で役員を経験し、その後地元・高知にUターンして2022年に独立。ブリッジ株式会社を立ち上げ、えん訪問看護ステーションとして事業を開始しました。
現在4期目で、高知県内5拠点をはじめ全国13県19拠点という規模で展開されています。
Xでの発信を通じて存在を知ったとき、「すごく存在感がある人だな」と思っていました。発信の量や熱量が高いというよりは、どこかどっしりとした「クロート感」がある。会ってみてその理由が少し分かった気がします。
病院→世界一周→東京の訪問看護法人役員→高知で独立、というルートで積んできた経験値があるから、落ち着いて見えるんだと思います。
徹底した「自分でやってみる」精神
対談の中で印象的だったのが、マサ社長の「とにかく自分でやってみる」という姿勢です。
事務所の立ち上げはDIYで。車の車検は陸運局にユーザー車検で自分で持ち込む(これで数万円コスト削減になるそうです)。AIツールも自分で試してみてQA・アセスメントに組み込もうとしている。
「一通り自分でやってみないと、判断する基準が生まれない」という考え方です。コスト削減の目的もあるでしょうが、それより「自分でやった経験」が経営判断の土台になるという感覚が強い。これは僕もすごく共感します。
KGI・KPIをスタッフと一緒に設計する
さらに面白かったのが、会社のKGIとKPIをスタッフ自身に設計させているという話です。
「会社として絶対に置いておきたいKPIは示す。でもそこから下のKPIはスタッフ自身が立てて、なぜそれにしたかを説明してもらう」という進め方です。数字を管理するのではなく、スタッフが自分たちの向かう方向を理解して動ける仕組みを作ろうとしている。
4期目でそこに取り組んでいるのは、正直「早い」と思います。
自分のキャリアを改めて話して気づいたこと
マサ社長から「クロート感が出てる理由ってなんかあるんですか?」と聞かれて、自分のキャリアを話しました。
トラック工場8年からOTへ
高校卒業後、僕が最初に就いたのは医療とは全く関係のない大型トラックの製造工場です。8年間いました。残業は月130〜140時間、毎朝2〜3時まで作業するような環境でした。「ブラック」という言葉がそのまま当てはまる場所でしたが、20代のうちはそれで続けられていました。
「年を取ったらちょっと厳しいな」と感じて転職を考えたのが転換点です。そこからOT(作業療法士)の専門学校に4年間通い、宮崎の総合病院で10年間勤務しました。
「ぬるい」と感じた病院、「嫌だ」と感じた大学
正直に言うと、病院の仕事はトラック工場の後だったこともあって「ぬるいな」と感じていました。「このぐらいの仕事量でこんな給料がもらえるのか」という感覚です。
物足りなさから認定作業療法士を取り、大学院に進学し、大学教員として4年間勤めました。業界のアッパーがどこにあるか確かめたかったんだと思います。
でも大学では「うちにいてほしい」「次のポストを」という空気になっていきました。それが嫌でした。「自分で何かを始められないか」と思ったのが起業のきっかけです。
話しながら「なんでこんなに遠回りしたんだろう」とも思いましたが、トラック工場の経験がなければ「ぬるい」とは感じなかったし、「ぬるい」と感じなければ大学院にも行かなかった。遠回りに見えるルートが、結果として今の自分の土台になっているんだろうと思います。マサ社長の世界一周がえん訪問看護を作ったように。
夫婦経営の土下座と、幸せ感の話
経営者同士で話すと、必ずと言っていいほど出てくるのが夫婦経営の話題です。
うちも鳥谷社長のところも、管理者は奥さんです。
マサ社長に「管理者さんが奥さんなんですよね」と振られて、こちらが正直に話しました。立ち上げ当初、オンコールがほぼ妻だけになってしまった時期があって「もう無理」と言われて。そこで土下座した、という話です。
マサ社長は「そこの土下座は分かります」と言っていて、お互いに似たような経験があるんだな、と笑いながら話しました。「それ以降もあるんですか?」と聞いたら「ないわけじゃないですね」とのことで(笑)。夫婦で仕事をするというのは、そういうものだと思います。
その流れで「でも幸せだな」と思わず口から出たら、「え、幸せそうですよね」みたいなことを言われて、「いや、幸せ感が低いんで」と自分でツッコんでしまいました(笑)。幸せなのかもしれないけど、「まだやれる」「もっとできる」という気持ちが常にあって、ゴールが見えていない分、止まれない感覚があります。
同じ訪問看護経営者と話せることの価値
正直に言うと、経営の話は同じ立場の人間としか深くできません。
スタッフには見せられない不安がある。数字の話・意思決定の孤独・ビジョンの話。これを「あ、うちも同じです」「そこどうやって乗り越えましたか?」と話せる相手がいることの価値は、経営を始めてみないと分からないと思います。
マサ社長とはXでの発信を通じて存在を知り、リアルに会って話して、さらに深くなった関係です。
高知と宮崎。距離はありますが、同じ訪問看護という仕事を選んだ者として、これからも刺激を受け続けたい人です。「キングダム読んでないなら全巻渡しますよ」と言ったところで動画は終わりましたが(笑)、それはまた別の話です。
マサ社長、ありがとうございました!
精神科訪問看護の対象となる方
統合失調症・うつ病・双極性障害・パニック障害・依存症(アルコール・薬物)・発達障害(ASD・ADHD)・認知症(BPSD)など、幅広い精神疾患に対応します。「精神的に不安定で外出が難しい」「病院受診を嫌がる」という状況でも、OURが自宅に伺い支援します。
OURの全スタッフが厚生労働省の精神保健研修を修了しており、精神科に特化した訪問看護を提供します。
よくある質問
精神科の病気があっても訪問看護は利用できますか?
はい。統合失調症・うつ病・双極性障害・依存症など、多くの精神疾患に対して精神科訪問看護を提供しています。OURでは全スタッフが厚生労働省の精神保健研修を修了しており、精神科に特化したケアを行えます。
精神科訪問看護ではどんなことをしてもらえますか?
服薬確認・体調観察(食事・睡眠・活動量)・生活スキル支援・社会資源の活用支援・家族相談・危機介入(再燃・自傷リスクの評価)などを行います。「地域で生きていく力」を育てることを目標に、本人のペースで関わります。
薬を飲まないことが多いです。どうすればいいですか?
服薬拒否の原因(副作用・効果への疑問・症状認識の欠如)を評価し、本人と話し合いながら対処します。一包化・服薬カレンダー・訪問時の確認投与など、継続しやすい方法を一緒に考えます。薬の変更が必要な場合は主治医へ相談します。
家族が精神疾患を持つ方のケアをしていますが、家族も疲れています。
ご家族への支援もOURの大切な役割です。「感情表出(EE)を下げるためのコミュニケーション方法」「再燃サインの見分け方」「自分の時間を作ること」を指導します。家族会・支援団体の紹介もします。家族が倒れては在宅生活は続きません。
病院への受診を嫌がっています。どうしたらいいですか?
受診拒否はよくある課題です。OURの看護師が信頼関係を築きながら、受診の必要性をゆっくり伝えます。訪問診療(医師が自宅に来る)への切り替えが可能な場合もあります。緊急性が高い場合は家族・ケアマネジャーと連携し、精神科救急への対応も行います。
退院後に再発しないようにするためのポイントは何ですか?
①服薬の継続、②規則正しい生活リズム(睡眠・食事)、③ストレスサイン(前駆症状)の早期認識と対処、④社会とのつながりの維持(デイケア・就労支援など)、⑤困ったときに相談できる関係(訪問看護・主治医・家族)の確保、です。OURが地域生活の定着を支えます。
まとめ
- 高知・えん訪問看護(ブリッジ株式会社)の鳥谷雅也社長(マサ社長)とのYouTubeコラボ対談に出演しました
- マサ社長のキャリア(PT→世界一周→東京訪看役員→高知Uターン起業)とDIY・KPI設計の経営スタイルに刺激を受けました
- 中田代表のキャリア(トラック工場8年→OT→総合病院→大学院→大学教員→訪問看護起業)を改めて話す機会になりました
- 夫婦経営の本音(土下座は定期的にある)も共有しました
- 同じ立場の経営者と話せることで、続ける力になることを改めて感じています
訪問看護についてのご相談は、OUR訪問看護ステーションにいつでもご連絡ください。
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よくある質問
えん訪問看護ステーションとはどのような事業所ですか?
高知県のブリッジ株式会社が運営する訪問看護ステーションです。鳥谷雅也社長(マサ社長)が2022年に起業し、高知県内5拠点を中心に全国13県19拠点で訪問看護事業を展開しています。詳しくはえん訪問看護ステーション公式サイト(https://en-houkan.com/)をご覧ください。
OURの中田代表はどんな経歴ですか?
高校卒業後に大型トラック製造工場で8年間勤務したのち、作業療法士の専門学校へ進学。宮崎の総合病院で10年間勤務後、大学院で認定作業療法士を取得し、大学教員として4年間勤めました。2021年に独立してOUR訪問看護ステーションを設立し、現在4期目を迎えています。
訪問看護の経営者同士が交流することに意義はありますか?
大いにあると考えています。スタッフや家族にはなかなか話せない「数字の不安」「意思決定の孤独」「ビジョンの話」を、同じ立場の人間と率直に話せることは、経営者にとって大きな支えになります。業種・地域を超えたつながりが、新しい視点や判断基準を生んでくれます。
OUR訪問看護ステーションはどんな事業所ですか?
宮崎市を拠点とする訪問看護ステーションです。看護師・理学療法士(PT)・作業療法士(OT)が在籍し、24時間・365日のオンコール体制で対応しています。精神科訪問看護・在宅透析・人工呼吸器管理など高度医療処置にも対応しており、「わたしらしさを、ともにつくる」を理念に活動しています。