
「水は飲んでいます」と言っているのに、脱水で救急搬送される。高齢者の脱水はこのような経過で起きることが多くあります。
高齢者は「のどの渇きを感じにくい」「体内水分量が少ない」「利尿薬を服用している」など、若い人と異なる脱水リスクを持っています。夏だけでなく、冬の暖房・入浴・感染症による微熱でも脱水は起きます。
この記事では、高齢者の脱水チェックリスト・脱水を起こしやすい状況・在宅での予防と対処をOURの訪問看護師が解説します。
宮崎市全域、国富町、高岡町、綾町対応
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☎ 0985-77-8266受付時間:9時〜17時
高齢者が脱水になりやすい理由
高齢者の脱水は、身体的な変化が重なって起きます。「飲んでいる」のに脱水になる理由はここにあります。
4つの主な原因
| 原因 | 内容 |
|---|---|
| のどの渇きの感覚低下 | 加齢でのどの渇きを感じにくくなる。自覚なく水分不足が進む |
| 体内水分量の減少 | 若い人は体重の60%が水分。高齢者は50%以下に低下し、少ない余裕しかない |
| 腎臓の水分保持機能低下 | 腎臓が尿を濃縮する機能が衰え、水分が尿として出やすくなる |
| 薬の影響 | 利尿薬・降圧薬・下剤が脱水リスクをさらに高める |
認知症の方は「飲んだかどうかを忘れる」「食欲低下で食事からの水分摂取も減る」という問題が加わります。また、「トイレに行きたくない」という理由で意図的に水分を控える方も多く、特に注意が必要です。
脱水チェックリスト10項目
以下の項目を確認してください。3項目以上当てはまる場合、脱水が疑われます。
今すぐ確認するリスト
- 口の中や唇が乾いている・ねばつく感じがある
- 皮膚をつまんで放してもすぐ戻らない(2秒以上かかる)
- 尿の色が濃い(濃い黄色〜茶色)
- 尿の量が少ない・トイレの回数が減った
- 食欲がない・いつもより食べられていない
- ぼんやりしている・いつもより眠そう・反応が鈍い
- 立ち上がったときにふらつく・目が回る
- 体温が平熱より高め(37℃台前半でも継続するなら要注意)
- 頭痛・吐き気・倦怠感がある
- 最近水分をあまり飲んでいないと感じる(本人・家族どちらかが気づいている)
すぐに救急を呼ぶべきサイン
以下が見られる場合は迷わず119番してください:
- 呼びかけても反応が鈍い・意識がぼんやりしている
- けいれん・激しいふらつきで倒れた
- 嘔吐が続いて水分を飲めない状態が2時間以上続く
- 体温が38.5℃以上で意識がはっきりしない
在宅での水分管理:1日の目安と工夫
必要水分量の目安
高齢者の1日の水分必要量は体重1kgあたり30〜35mLとされています(国立長寿医療研究センター)。
- 体重50kgの方:1,500〜1,750mL/日が目安
- 食事からの水分(600〜700mL程度)を除くと、飲み水として800〜1,000mL/日が必要
「飲んでいる」を見える化する工夫
水分摂取量は自己申告では正確にわかりません。
- ペットボトル管理:1日分(1L)のペットボトルを朝に置き、夕方に残量を確認する
- コップ10杯ルール:コップ(180mL)10杯 = 約1,800mL。1時間に1杯の習慣をつける
- 食事で水分を補う:みそ汁・スープ・果物・ゼリーも水分補給になる
- 冷蔵庫に常備:すぐ飲める状態にしておくだけで摂取量が増える
飲みたがらないときの工夫
- 好きな飲み物(お茶・麦茶・牛乳・果汁など)を中心にする
- 一度に多く飲ませず、コップ半分を2時間おきに提供する
- 食事のタイミングで自然に提供する
- 嚥下障害がある場合はとろみをつける(水でむせる方には必須)
脱水しやすい「危険な場面」
夏・熱中症と脱水
宮崎市は高温多湿で熱中症・脱水のリスクが高い地域です。5月から10月は室内でも要注意。室温28℃以上でエアコンを使用しない場合、気づかないうちに発汗で大量の水分を失います。
冬・暖房・乾燥と脱水
冬も脱水は起きます。暖房で室内が乾燥すると不感蒸泄(皮膚や呼吸からの水分蒸発)が増加します。「寒いからあまり飲まなくていい」は誤りです。
発熱・下痢・嘔吐
感染症・胃腸炎・尿路感染症での発熱・下痢・嘔吐は急速な脱水を引き起こします。水分が取れない状態が48時間以上続く場合は医療機関への相談が必要です。
入浴
入浴で300〜500mLの汗をかきます。入浴前後にコップ1杯を飲む習慣をつけてください。
訪問看護師ができること
OURは以下のサポートを提供しています。
水分摂取状況の確認・記録
毎回の訪問で水分摂取状況・尿の状態・皮膚の状態を観察します。「今日は何杯飲めたか」「尿の色はどうか」を確認し、記録します。
脱水の早期発見
皮膚ツルゴール・口腔内乾燥・血圧・SpO2などの指標で脱水の兆候を早期に発見し、主治医に報告します。「少し元気がない」という段階で対処することで入院を防げます。
在宅点滴管理
在宅医の指示のもと、脱水改善のための点滴(静脈点滴・皮下点滴)を訪問看護師が実施できます。入院せずに脱水を補正できるケースがあります。
家族への指導
水分管理の方法・観察のポイント・緊急時の対応を家族に実技指導します。
よくある質問
「コーヒー・お茶は利尿作用があるからダメ」は本当ですか?
一般的な濃度であれば、コーヒーやお茶も水分補給として有効です。カフェインによる利尿作用より摂取水分量のほうが上回るため、飲まないよりは飲む方が脱水予防になります。ただし高カフェイン飲料の多飲は控えてください。
経口補水液(OS-1等)は毎日飲んでもいいですか?
経口補水液は塩分・カリウムが高いため、毎日大量に飲むことは推奨されません。脱水が疑われるときの補正として使い、日常の水分補給は水・お茶・みそ汁で行ってください。心不全・腎不全の方は事前に主治医に確認してください。
尿の色で脱水がわかりますか?
はい。薄い黄色〜透明に近い色が適切な水分状態です。濃い黄色・茶色に近い場合は脱水の可能性があります。朝一番の尿は就寝中の濃縮で濃くなりやすいため、日中の尿色で確認してください。
点滴は在宅でも受けられますか?
はい。在宅医の指示のもとで、訪問看護師が在宅での点滴(静脈点滴・皮下点滴)を実施できます。入院せずに脱水の補正が可能なケースがあります。
宮崎市で脱水管理・水分管理の訪問看護に対応していますか?
はい。OURは水分摂取状況の確認・脱水の早期発見・在宅での点滴管理に対応しています。「最近元気がない」「尿が少ない気がする」という段階からご相談ください。宮崎市全域・国富町・高岡町・綾町に対応しています。
まとめ
- 高齢者は「のどの渇きを感じにくい・体内水分量が少ない・薬の影響」で脱水になりやすい
- 脱水チェックで3項目以上当てはまれば要注意。意識変化・高熱・嘔吐が続く場合は救急
- 1日の水分目安:体重50kgで1,500〜1,750mL。食事以外で800〜1,000mL/日
- 夏だけでなく冬の乾燥・発熱時・入浴後も脱水は起きる
- OURは水分管理指導・脱水早期発見・在宅点滴管理を24時間対応で支援する
参考文献一覧
- 国立長寿医療研究センター https://www.ncgg.go.jp/
- 厚生労働省「介護保険制度の概要」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/gaiyo/index.html
この記事を監修した人
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