
「朝測ったら160だった」「180を超えることがある」。在宅療養をしている高齢者の家族から最もよく届く相談の一つです。
血圧の数字だけを見て「高い→すぐ病院」と判断すると、毎日のように救急外来に行くことになります。一方で「いつも高いから大丈夫」と放置すると脳卒中・心筋梗塞のリスクが高まります。この記事では、血圧の数字の正しい見方・在宅での管理ポイント・今すぐ受診すべきラインをOURの訪問看護師の経験からお伝えします。
宮崎市全域、国富町、高岡町、綾町対応
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血圧の正常値と「高い」の目安
日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン2019」による分類です。
| 分類 | 収縮期(上の数字) | 拡張期(下の数字) |
|---|---|---|
| 正常 | 120未満 | 80未満 |
| 正常高値 | 120〜129 | 80未満 |
| 高値血圧 | 130〜139 | 80〜89 |
| 高血圧1度 | 140〜159 | 90〜99 |
| 高血圧2度 | 160〜179 | 100〜109 |
| 高血圧3度(重症) | 180以上 | 110以上 |
高齢者では収縮期(上の数字)が高く拡張期(下の数字)が低い「収縮期高血圧」が多い特徴があります。
「普段の血圧」が基準
160という数字でも、「その人の普段の値」によって判断が変わります。普段から150台の方が160になっても緊急ではないケースが多く、逆に普段120台の方が160になったときは急変サインの可能性があります。
「今の数値」だけでなく「普段と比べてどうか」を必ず確認してください。
今すぐ119番を呼ぶべきサイン:高血圧緊急症
以下のいずれかが当てはまる場合は迷わず119番に電話してください。
- 血圧が180以上+以下のいずれかの症状:
– 激しい頭痛(「これまで経験したことがない最悪の頭痛」) – 視野が欠ける・かすむ・二重に見える – 半身の麻痺・顔の歪み・手足の力が急に抜ける – ろれつが回らない・言葉が出ない・理解できない – 胸が締め付けられる・背中が引き裂かれるような痛み – 急な意識消失・呼びかけへの反応がない
これらは脳卒中・大動脈解離・高血圧脳症(高血圧緊急症)のサインです。
「血圧が高いだけ」はすぐ救急ではない
180〜200台でも頭痛や麻痺などの症状がなければ、多くの場合「緊急の処置が必要な状態」ではありません。ただし速やかに主治医に連絡して指示を仰いでください。
在宅での血圧管理:正確に測るための条件
毎日の測定:時間・条件を揃える
家庭血圧の測定条件は「毎回同じ条件」が鉄則です。
| タイミング | 条件 |
|---|---|
| 朝 | 起床後1時間以内・トイレ後・服薬前・食事前・座って2分安静後 |
| 夜 | 就寝前・座って2分安静後 |
2回測って平均値を記録します。同じ腕・同じ時間帯で測ることで「変化」が正確に把握できます。
血圧が高くなりやすいとき
- 起床直後(朝の血圧上昇:モーニングサージ)
- 寒いとき(特に冬の脱衣所・浴室)
- 排便の際(いきんだとき)
- 強いストレス・痛み
- 睡眠不足・飲酒翌日
これらのタイミングを外した測定値が「真の血圧」に近い値です。
家庭血圧の連絡基準(OURが利用者家族にお伝えしている目安)
| 値 | 対応 |
|---|---|
| 普段より20mmHg以上高い | 訪問看護師に連絡・受診を検討 |
| 180以上が続く(症状なし) | 主治医に連絡して指示を仰ぐ |
| 200以上(症状なし) | すみやかに主治医に連絡 |
| 高血圧+症状あり | 即119番 |
降圧薬の管理:在宅で気をつけること
飲み忘れへの対応
降圧薬の飲み忘れは血圧の急な上昇につながります。
- 朝食後の服薬に固定する(食事とセットにする)
- ピルケース・服薬カレンダーを使う
- 訪問看護師が毎回確認する
「血圧が下がりすぎる」問題
高齢者では降圧しすぎによる低血圧(めまい・立ちくらみ・転倒)も危険です。
- 収縮期が100未満になった場合は主治医に連絡
- 「立ちくらみが増えた」「ふらつく」という訴えも降圧薬の副作用の可能性
生活習慣の管理
| 習慣 | 収縮期への降圧効果の目安 |
|---|---|
| 塩分制限(6g/日以下) | −2〜4mmHg |
| 減量(1kgの体重減少) | 約−1mmHg |
| 適度な有酸素運動(30分×週5回) | −4〜9mmHg |
| 節酒 | −2〜4mmHg |
訪問看護師ができること
OURは以下のサポートを提供しています。
バイタル管理・血圧記録
毎回の訪問で血圧を測定・記録し、変動のパターンを把握します。「朝だけ高い」「服薬後も下がらない」という傾向をつかみ、主治医に報告します。
服薬管理の支援
飲み忘れ・重複服薬を防ぐため、服薬確認・ピルケース整理・薬の副作用の観察を行います。
緊急時の判断サポート
「血圧が高くて心配」という相談に24時間対応します。症状の確認・119番を呼ぶべきかの判断をサポートします。
生活指導
塩分管理・水分管理・運動量の調整など、在宅での生活習慣改善をサポートします。
よくある質問
朝の血圧が高いのは普通ですか?
朝は起床後に血圧が上昇する「モーニングサージ」という現象があり、夜間に比べて高くなることが多いです。ただし160以上が毎朝続く場合や、症状(頭痛・吐き気)を伴う場合は主治医に相談してください。服薬のタイミング調整で改善することがあります。
降圧薬を飲んでいるのに血圧が下がりません。どうすればいいですか?
薬の量・種類の調整が必要な可能性があります。主治医に「薬を飲んでいるが下がらない」と具体的な数値を伝えて相談してください。家庭での測定記録を持参することで「白衣高血圧」(病院では高い・家では普通)との区別に役立ちます。
「血圧が高い」と言われて塩分制限を始めました。効果はありますか?
塩分制限は降圧薬と組み合わせることで効果が高まります。1日6g以下を目安に、みそ汁・漬物・加工食品の塩分を減らすことが有効です。ただし食欲が落ちてしまうほど厳しい制限は、高齢者では低栄養のリスクがあるため主治医・管理栄養士と相談しながら進めてください。
低血圧(めまい・立ちくらみ)も困っています。どうすればいいですか?
降圧薬の効きすぎか、起立性低血圧(立ち上がったときに血圧が下がる)の可能性があります。「立ち上がる前に足首を動かす・ゆっくり立つ」という対策が有効です。降圧薬の調整が必要な場合は主治医に相談してください。
宮崎市で高血圧の在宅管理・訪問看護に対応していますか?
はい。OURは高血圧・心疾患・脳卒中リスクのある方の血圧管理・服薬管理・生活習慣サポートに対応しています。「血圧が安定しない」「薬の管理が不安」という段階からご相談ください。宮崎市全域・国富町・高岡町・綾町に対応しています。
まとめ
- 血圧160〜180は「症状がなければ即救急ではない」。判断の基準は「今の数値」より「普段と比べた変化+症状の有無」
- 頭痛・麻痺・ろれつ困難・視野の変化+高血圧は即119番(高血圧緊急症のサイン)
- 正確な家庭血圧測定には「朝・起床後1時間以内・服薬前・2分安静後」の条件を揃える
- 降圧薬の飲み忘れと「下がりすぎ(低血圧・転倒)」の両方を管理することが重要
- OURは血圧管理・服薬管理・緊急時の判断サポートを24時間対応している
参考文献一覧
- 日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン2019」 https://www.jpnsh.jp/
- 厚生労働省「介護保険制度の概要」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/gaiyo/index.html
この記事を監修した人
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