
「OURに頼んで本当に良かった」「ケアマネでは気付けない点を報告してもらえる」。今年も、利用者さまとご家族、ケアマネジャー、医療機関の皆さまから多くの声をいただきました。
OUR訪問看護ステーションでは毎年、関わるすべての方を対象に満足度アンケートを実施し、結果を社内外に公開しています。高い評価をいただいた項目は誇りとして受け取り、課題として指摘された声は真正面から受け止める。その両方を正直にお伝えすることが、「あなたらしさを、ともにつくる」という私たちの理念と一致していると考えているからです。
この記事では、2024年度アンケートの全結果を数値・自由記述・改善取り組みとともに公開します。
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アンケート実施の背景:なぜ結果を公開するのか
訪問看護のサービス品質は、外から見えにくいものです。訪問のたびに処置を行い、報告書を書き、緊急時に動く。その日常の積み重ねが、利用者さまの在宅生活を支えています。しかし「本当に役立っているか」「安心できているか」という問いに、私たち自身が答えることはできません。
だから毎年、外部の声を聞きます。自己評価ではなく、利用者さま・ご家族・ケアマネジャー・医療機関の皆さまの率直な評価をもとに、自分たちの姿を確認します。
2024年度 アンケート概要:
- 対象:ケアマネジャー(13/27名)、医療機関(20/36機関)、利用者・ご家族(33/40名(回答が難しい利用者13名は対象外))
- 有効回答数:合計66/103件
- 回答率:64%
- 評価方法:5点満点(1点=不満 / 5点=とても満足)
結果を公開する理由はもう一つあります。これからOURの利用を検討している利用者さま・ご家族、紹介を検討しているケアマネジャー・医療機関の皆さまに、「実際どうなのか」を自分の目で確認していただくためです。
2024年度 総合結果:全グループで平均4.6点以上

2024年度の総合満足度は、3グループすべてで平均4.6点を超えました。
| 対象 | 平均満足度(5点満点) |
|---|---|
| ケアマネジャー | 4.85点 |
| 医療機関 | 4.65点 |
| 利用者・ご家族 | 4.76点 |
3グループとも、「満足(4点以上)」と回答した割合は9割以上で、「不満(1〜2点)」はほとんどありませんでした。
この数字を素直に感謝しながら、「9割以上」という言葉を「まだ1割には届いていない」という事実として受け止めています。
ケアマネジャーからの評価(平均4.85点)

13名のケアマネジャーに、4項目を評価していただきました。
| 評価項目 | 5点(とても満足) | 4点(満足) | 3点(ふつう) |
|---|---|---|---|
| 利用者の思いや希望を共有 | 85% | 15% | – |
| 生活支援での助言がある | 62% | 31% | 8% |
| 対応が早く、情報共有が丁寧 | 85% | 15% | – |
| 他職種連携がスムーズ | 85% | 15% | – |
「利用者の思いや希望を共有」「対応が早く情報共有が丁寧」「他職種連携がスムーズ」の3項目は85%が最高点の5点でした。「生活支援での助言がある」は62%と他の項目よりやや低く、8%が「3点(ふつう)」と回答しています。ケアマネジャーの期待に対して、生活支援の具体的な助言がまだ十分に届いていない場面があることを課題として受け止めています。
医療機関からの評価(平均4.65点)

20機関の医師・クリニックスタッフに、4項目を評価していただきました。
| 評価項目 | 5点 | 4点 | 3点 |
|---|---|---|---|
| 指示に対し正確に対応・報告している | 70% | 25% | 5% |
| 病状変化の観察・判断力がある | 65% | 25% | 10% |
| 在宅情報の補足が的確 | 55% | 25% | 20% |
| 緊急時の対応体制が整っている | 60% | 20% | 20% |
「指示に対し正確に対応・報告している」は95%が4点以上でした。一方、「在宅情報の補足が的確」と「緊急時の対応体制が整っている」はそれぞれ20%が「3点(ふつう)」と回答しており、改善が必要な領域として明確に把握しています。
利用者・ご家族からの評価(平均4.76点)

33名の利用者さまとご家族に、4項目を評価していただきました。
| 評価項目 | 5点 | 4点 | 3点 |
|---|---|---|---|
| 気持ちや思いを大切にしてくれる | 88% | 6% | – |
| 生活に役立つ支援をしてくれる | 70% | 24% | – |
| 対応が早く、安心感がある | 82% | 15% | – |
| 信頼して相談できる関係がある | 70% | 12% | 12% |
「気持ちや思いを大切にしてくれる」は88%が最高点の5点でした。「信頼して相談できる関係がある」は70%が5点でしたが、12%が「3点(ふつう)」と回答しています。「気軽に何でも相談できる」という関係性の均一化は、私たちがこれから最も力を入れるべき点の一つです。
届いた声:嬉しかった言葉、率直な言葉
数字の背景には、一人ひとりの言葉がありました。個人が特定されないよう一部を編集のうえ、代表的な声をご紹介します。
ケアマネジャーから届いた声

「自立支援に向けて様々な助言をして下さり、利用者・ご家族ともに喜ばれています」という声は、リハビリと看護が連携して自立を支援するOURの姿勢が伝わっていることを感じさせてくれます。
- 「利用者の観察がよくできており、ケアマネでは気付けない点も報告してもらえる」
- 「スタッフ誰が電話に出ても利用者の状況が共有されており、報告・伝達がスムーズで助かる」
- 「タイムリーかつ細やかな報告でありがたい」
- 「ケアマネ自身も相談しやすい雰囲気があり、とても助かっている」
- 「利用者本人だけでなく、ご家族の相談にも対応してもらえている」
「誰が電話に出ても情報が共有されている」という声は、OURのチームとしての情報共有の仕組みが機能していることの証だと受け取っています。「ケアマネ自身も相談しやすい」という言葉も、OURが大切にしている「チームの一員として連携する」姿勢が伝わっていることへの安心感につながりました。
医療機関から届いた声


「経過や状態変化もよく報告もらっており、本人受診時に大変役立っています」という医師からの声は、訪問看護の本来の役割が果たせているという確信になります。
- 「詳細な報告書を頂き助かっております」
- 「いつも的確な判断と早めの対応をして頂き助かっています」
- 「MCSの返信も早く、情報のやり取りがスムーズに出来ている」
- 「患者様の生活環境を危険予測し、対応している所がいくつも見られた」
- 「在宅で一人で生活出来るようリハビリとナースが一緒に考えてくれていることが伝わってきた」
「リハビリとナースが一緒に考えている」という医師からの言葉は、OURが看護師・理学療法士・作業療法士のチームで在宅生活を設計していることへの評価と受け取っています。「生活環境の危険予測」は、訪問看護師が医療の視点から日常の「転倒リスク」「服薬管理」「家族への負担」に目を向けていることの証です。
利用者・ご家族から届いた声


「地震の時もかけつけて下さり、気にかけて頂き感謝です。頑固な母にも付き合って頂き、寄り添ってくれる皆様に本当に感謝です」。この一文には、訪問看護がただの医療処置以上のものであることが詰まっています。
「靴下が履けるように」一番の目標です。
この短い言葉に、私たちははっとしました。リハビリの目標は、「歩けるようになること」だけではない。靴下を自分で履けるようになること。それがその方にとって、どれほど大切な「自分らしさ」の回復であるか。一人ひとりの「できたらいいな」に向き合うことが、私たちの仕事の核心だと改めて感じました。
- 「何でも相談出来そうで信頼出来ます。満足です」
- 「皆さん非常に人当たりが良く、何でも相談しやすいです。親身になって考えて頂けるので安心しています」
- 「転んだ時にすぐ連絡を頂けたのが良かったです。近況を伝えてくれたりいつもとても助かっています」
課題として受け止めた声と、OURの改善取り組み
高評価の一方で、私たちが真剣に受け止めなければならない声もありました。ここでは正直にお伝えします。
緊急時対応の速さと体制の強化
医療機関からの評価で「緊急時の対応体制が整っている」に20%が「3点(ふつう)」と回答しました。また利用者・ご家族からは、より具体的な困難が届きました。
「起床後、いつもと明らかに違う症状があったとき、訪問看護師へ連絡が繋がらず苦しい思いをした。スムーズに利用できると助かります」
この声を重く受け止めています。24時間対応を掲げる私たちが、緊急時に連絡がつかない瞬間をつくることは許されません。現在、以下の改善に取り組んでいます。
- 緊急連絡フローの明確化と、一次・二次対応の役割分担表をスタッフ全員で共有
- 年2回のシミュレーション訓練を実施し、全スタッフが実際に動ける体制を維持
- 緊急時の振り返り記録を残し、改善サイクルを継続
相談しやすい関係性の均一化
「信頼して相談できる関係がある」で12%が「3点(ふつう)」と回答しました。また「職員によっては真面目すぎて、もう少し柔らかい接し方をしてほしい」という声もいただきました。
技術面や報告の丁寧さには高い評価をいただいている一方で、「気軽に何でも相談できる」という関係性はスタッフによってばらつきがある現実があります。専門職としての誠実さと、相談しやすい温かさの両立は、訪問看護師として常に問われる課題です。
相談記録シートの統一(誰が・どんな相談を受け・どう対応したかを記録)と、新人スタッフを含めた「相談ロールプレイ研修」を実施し、全員が一定の安心感を届けられる体制を目指しています。
在宅情報の見える化
医療機関から「在宅情報の補足が的確」の評価で20%が「3点」と回答した点も課題です。訪問看護師が把握している在宅の実情(生活環境・家族の状況・直近の体調変化)が、受診時の医師に十分伝わっていない場面があります。
定型フォーマットの報告書整備(体調変化・服薬状況・家族の様子・次回対応計画を必ず記載)と、週1回のチームレビューで利用者ごとの在宅状況をスタッフ間でアップデートする仕組みを導入しています。
この結果を受けてOURが確認したこと
アンケートを通じて、私たちは改めて確認しました。
OURに求められているのは、「技術の確かさ」だけではありません。「誰が電話に出ても安心」「気軽に相談できる」「地震のときも来てくれる」という、専門性と人間性の両立です。
数字の高さに満足するのではなく、3点の声に向き合い、課題の声を誠実に受け取ること。それが「あなたらしさを、ともにつくる」という理念を言葉ではなく行動で示すことだと考えています。
来年度のアンケートで、今年の課題がどう変わったか、改めてご報告します。声を届けてくださったすべての皆さまに、心から感謝します。
よくある質問
このアンケートはいつ実施されましたか?
2025年度(2025年4月〜2025年6月)に実施した満足度アンケートです。ケアマネジャー・医療機関・利用者ご家族を対象に、5点満点の評価と自由記述形式でご回答いただきました。
66件の回答は全利用者・全連携機関に配布したものですか?
ご協力いただける方に任意でご回答いただきました。全件配布・全件回収ではないため、回答者の傾向に偏りが生じる可能性がある点は正直にお伝えします。ただし、利用者・家族33名・ケアマネ13名・医療機関20機関という実数の声として公正に集計・公開しています。
課題として指摘された声はどのように改善されますか?
「緊急時対応」「相談のしやすさ」「在宅情報の見える化」の3点を優先課題として、マニュアル整備・研修・情報共有フォーマットの見直しを進めています。次年度のアンケートで改善結果をご報告します。
OURの訪問看護を新規で利用するにはどうすればいいですか?
まずお電話またはお問い合わせフォームからご相談ください。かかりつけ医から訪問看護指示書を発行していただければ、医療保険・介護保険いずれでも利用を開始できます。指示書の手配方法についてもOURがサポートします。宮崎市全域・国富町・高岡町・綾町に対応しています。
ケアマネジャーや医療機関からの新規相談はどのように受け付けていますか?
電話・FAX・お問い合わせフォームのいずれでも受け付けています。今回のアンケートでも「新規利用者の相談に快く対応いただいた」という声をいただいており、「こんな状況だけど受け入れてもらえるか」という相談からでも構いません。どんな些細なことでも、お気軽にご連絡ください。
まとめ
- 2024年度満足度調査:ケアマネ4.85点・医療機関4.65点・利用者4.76点(5点満点)
- 全グループで9割以上が「満足(4点以上)」と回答
- 強み:寄り添いの姿勢、タイムリーで丁寧な情報共有、チームとしての連携力
- 課題:緊急時の対応速度、スタッフ全員の相談しやすさ、在宅情報の医療機関への共有精度
- 3点の声ゼロを目指して、具体的な改善取り組みを継続中
この記事を監修した人
株式会社OUR 代表取締役
中田 富久
認定作業療法士
昼は工場、夜は専門学校という4年間を経て作業療法士に。総合病院のICU・SCUから回復期、地域包括ケア病棟まで10年以上、脳卒中・難病・整形疾患の患者さんに関わり続けた。学会発表・座長を複数経験し、宮崎県内でも数名しかいない認定作業療法士として地域ケア会議やフレイル予防の場でも活動中。「病院を出ても、その人らしく生きてほしい」——その思いが、2022年のOUR設立につながった。「あなたらしさをともにつくる」を理念に、妻(看護師)とともに宮崎市で24時間365日の在宅ケアを届けている。帝人ファーマ「みんなの訪問看護アワード2026」大賞受賞。
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